
キッチンリフォーム、いくらかかる?本体交換・内装・対面化の費用相場を比較
コンロまわりの油汚れが落ちない。引き出しが重く、奥の鍋が取り出しにくい。毎日使うキッチンだからこそ、新しくするなら使い勝手まで変えたいところです。
キッチンだけ替えるか、床や壁も整えるか。それとも対面式にするか。今回は同じキッチンのイメージ画像で、「本体交換だけ」「内装込み」「壁付けから対面式へ」の3プランを見比べます。
費用・工期の目安
費用
約60〜120万円
本体交換+内装、税込
工期
3〜5日程度
条件により延びることがあります
本体交換だけなら約50〜100万円。工期の条件は第1章で解説します。
目次
- 3つの工事プランと費用
- キッチンの選び方
- 設置前の確認(サイズ・配管と排気・電気とガス)
- 床・壁も替えるべき?
- 補助制度
- マンション・賃貸・売却前の注意
- よくある質問とまとめ
1. 3つの工事プランと費用
以下は、同じキッチン・同じ照明・同じ撮影位置で、工事の範囲だけを変えたイメージです。①と②は同じキッチン(壁付けI型・幅255cm・引き出し収納)を使い、違いは内装を替えたかどうかだけです。キッチンは、標準的な価格帯の商品を想定しています。
※画像は、工事範囲による見え方の違いを分かりやすくするためのイメージです。実際の仕上がりは、商品・照明・間取りによって異なります。
▲ 使用約20年を想定した施工前イメージ。壁付けのI型キッチンで、扉は色あせ、コンロまわりの壁には油汚れが残っている。
① キッチン本体の交換だけ
▲ 同じ位置で、幅255cm・引き出し収納の新しいI型キッチンに交換。キッチンは新しくなったが、床と壁は施工前のまま。
費用を最も抑えられるプランです。水栓やコンロ、食洗機の不具合は、その設備だけの交換で直る場合もあります。収納や天板を含めて替えたい場合で、床や壁の傷みが少なければ、本体交換だけも十分な選択です。ただし既存のキッチンを外すと、床の変色や壁の跡が見えることがあります。
② 本体交換+内装の張り替え
▲ ①と同じキッチンのまま、床を張り替え、コンロまわりにキッチンパネル、その他の壁と天井をクロスで張り替え。油汚れの跡が消え、空間全体の印象がそろう。
長く住む予定なら、私たちが最もおすすめしているプランです。キッチンを外した状態なら、床を壁際まできれいに張り替えられます。コンロまわりを拭きやすいキッチンパネルにすると、日々の掃除も楽になります。
③ 壁付けから対面式へ(+内装)
▲ 壁付けのI型を、リビング側を向く対面式(ペニンシュラ型)に変更。料理しながら家族の様子が見えるようになる。
「料理中も家族と話したい」「子どもの様子を見たい」という方に向くプランです。ただし、給排水管・排気ダクト・電気やガスの配管を移す工事が必要になり、費用と工期は①②より大きく増えます。建物の条件によっては、対面式にできないこともあります(第3章)。対面化によって吊戸棚が減る場合は、収納量が足りるかも確認しましょう。背面収納を追加する場合は別途費用がかかります。
プラン別の費用と工期の目安
※表は横にスクロールできます。
| プラン | 費用の目安(税込) | 工期の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ① 本体交換だけ | 約50〜100万円 | 2〜4日程度 | 位置はそのままで新しくしたい |
| ② 本体交換+内装 | 約60〜120万円 | 3〜5日程度 | 長く住む/費用対効果を重視 |
| ③ 対面式へ変更+内装 | 約100〜200万円 | 2週間〜1か月程度 | 間取りや家事動線ごと変えたい |
※費用は、標準的な価格帯のシステムキッチン(幅255cm前後・レンジフード・コンロ・水栓を含む)を想定した目安です。商品代、既存キッチンの撤去・処分、標準的な設置工事を含みます。②③の内装は、キッチンまわりの床・壁・天井とキッチンパネルを想定しています(LDK全体の張り替え費用ではありません)。③は配管・ダクト・電気の標準的な移設と、元の壁の補修を含みます。食洗機などのオプション、背面収納、床下地の補修、壁の撤去や構造の補強、電気容量の変更などは別途です。
※工期は目安です。下地の補修、配管の変更、内装工事の範囲によって延びる場合があります。
※出典:パナソニック/CREX(記事末尾に一覧)および弊社が取り扱った工事をもとにした目安です。
キッチンは、同じシリーズでも扉のグレードや天板の素材、オプションで数十万円変わることがあります。見積もりを比べるときは金額だけでなく、商品名・工事範囲・追加費用がかかる条件を見てください。
2. キッチンの選び方
キッチンは、レイアウト・収納と天板・設備の3つで使い勝手と費用が大きく変わります。
▲ 壁付けI型・L型・対面式(ペニンシュラ型)・アイランド型の形と、必要な通路の違い。
※表は横にスクロールできます。
| レイアウト | 特徴 | 気を付けたいこと |
|---|---|---|
| 壁付けI型 | 一直線に並んだ、最もシンプルな形。置きやすく費用も抑えやすい | 幅が長いと、横の移動が多くなる |
| L型 | シンクとコンロをL字に配置し、作業スペースを広く取れる | 角の収納は奥まで手が届きにくい |
| 対面式(ペニンシュラ型) | 片側を壁につけ、リビング側を向く | 背面収納との通路は、一人なら80〜90cm、複数人なら100〜120cmが目安 |
| アイランド型 | 壁から離して置き、まわりを回れる | 四方に通路が必要。広い空間と予算が要る |
収納と天板:下の収納は、奥の物まで取り出しやすい引き出し式が今の主流です。天板は、ステンレス、人工大理石、セラミックなどがあり、素材で価格とお手入れの必要さが変わります。扉のグレードと天板は、費用が上がりやすい部分です。
設備:コンロ(ガスかIHか)、レンジフード、水栓、食洗機を選びます。ビルトイン食洗機は、機種や新設工事の条件によって追加費用が変わります。キッチン本体の見積もりに含まれているかも確認しましょう。ガスからIHに変える場合は、電気工事も必要です(第3章)。
現場から:対面式でも、吊戸棚や間仕切りが視線を遮っている場合は、それらの見直しで開放感が変わることがあります。壁付けの場合も、家族と話しにくい原因や動線を確認し、位置を動かす必要があるかから検討します。
3. 設置前の確認(サイズ・配管と排気・電気とガス)
カタログで商品を決める前に、次の3点を現地で確認します。特に対面式への変更は、ここで可否が決まります。
▲ 商品を決める前に確認する3つのポイント。
① サイズ(幅・奥行き・通路)
既存のキッチンの幅と奥行きに加え、背面の食器棚や冷蔵庫までの通路幅を確認します。引き出しや食洗機を開けるスペースも必要です。対面式にするとキッチンが部屋側に出るため、ダイニングの広さがどれだけ残るかもあわせて確認します。
② 配管と排気(排水の勾配・ダクトの経路)
位置を動かすときに最も制約になるのが、排水管の勾配とレンジフードの排気ダクトです。排水は傾きをつけて流すため、移動する距離が長いと床下に勾配を取れないことがあります。排気ダクトも、天井裏を通して外壁までつなげられるかで、置ける位置が変わります。
③ 電気とガス(容量と配管)
ガスからIHへ変える場合は、専用の電気回路が必要です。家全体の電気容量が足りないと、契約の変更や分電盤の工事も加わります。食洗機を追加する場合も、電源と給排水の確認が必要です。ガスコンロのまま位置を動かす場合は、ガス配管の移設が必要です。
現場から:私たちは現地調査でこの3点を先に確認し、対面式にしないほうがいい場合は、その理由もお伝えしています。
4. 床・壁も替えるべき?
次のどれかに当てはまるなら、キッチンと同時に床・壁も替えることをおすすめします。
- コンロまわりの壁に油汚れや変色がある
- シンク前の床が変色している、踏むと柔らかい
- このキッチンをあと10年以上使う予定がある
反対に、床と壁の傷みが少ない場合や、数年以内の住み替えを考えている場合は、本体交換だけでも十分なことがあります。
壁:コンロまわりは、油汚れを拭き取りやすいキッチンパネルが主流です。コンロまわりの壁には、火を使う場所として法令上の内装の制限がかかることがあり、使える材料が限られます。その他の壁は、汚れに強い機能性クロスが向いています。対面式のキッチンの腰壁をアクセントにすると、リビングからの見え方も変わります。色選びで迷ったら、同じ部屋を4色で比べたアクセントクロスの記事もご覧ください。
床:水や油はねに強いクッションフロアが第一候補です。リビングと一体のLDKでは、質感をそろえてフロアタイルを選ぶ方もいます。素材の違いはフロアタイルとクッションフロアの比較記事にまとめています。対面式に変える場合は、元のキッチンの跡が残るため、床の張り替えが必要になることがほとんどです。
5. 補助制度
みらいエコ住宅2026事業では、キッチン本体を単純に交換するだけでは補助対象になりません。ただし、対象設備の設置や、キッチンセットの交換を伴う対面化改修は、所定の条件を満たすと補助対象になります。
| 対象設備・工事 | 補助額 |
|---|---|
| ビルトイン食洗機 | 30,000円/戸 |
| ビルトイン自動調理対応コンロ | 18,000円/戸 |
| 掃除しやすいレンジフード | 15,600円/戸 |
| 節湯水栓 | 9,000円/箇所 |
| キッチンセットの交換を伴う対面化改修 | 106,800円/戸 |
- 対象は、原則として2016年12月31日以前に新築された住宅です。
- 居室1室のすべての開口部の断熱改修など、所定の要件化工事との組み合わせが必要です。
- 1回の申請の合計補助額が5万円以上であることなどの条件があります。
- 申請は登録事業者が行い、交付申請は原則として工事完了後です。受付は2026年12月31日まで、予算に達した時点で終了します。
条件を満たすキッチンセット交換を伴う対面化改修は、106,800円/戸の補助対象です。ただし、この補助と「掃除しやすいレンジフード」「自動調理対応コンロ」の補助は併用できません。キッチンの移設だけによる対面化は対象外です。
どの設備も、交換するだけでは利用できません。要件化工事を同じ計画に含められるかが分かれ目です。詳しい条件は制度の公式ページでご確認ください。
契約前に、施工会社へ対象条件と申請手順を確認しておきましょう。私たちも見積もりの段階で、使える制度があるかを一緒に確認しています。
6. マンション・賃貸・売却前の注意
当てはまるところだけ確認してください。
分譲マンションにお住まいの方
キッチンの交換は専有部分の工事なので、多くの場合は行えます。ただし、管理組合への工事届や、作業できる曜日・時間帯の指定があるマンションは珍しくありません。対面式への変更では、床下の排水勾配と、排気ダクトを外壁の排気口までつなげられるかが大きな制約になります。外壁や排気口は共用部分に関わるため、原則として専有部分の工事だけで自由に位置を変えることはできません。管理規約と管理組合への確認が必要です。IHへの変更も、マンション全体の電気容量で制限されることがあります。床を張り替える場合は、規約で床材の遮音性能が定められていないかも確認します。
賃貸住宅にお住まいの方・オーナー様
借主の方がキッチンに手を加える場合は、事前に貸主・管理会社の承諾が必要です。水漏れやコンロの故障は、まず管理会社へ連絡するのが原則です。オーナー様にとっては、キッチンは内見で印象に残りやすい場所です。ただし費用が大きいため、扉の表面を張り替える、水栓やコンロだけを替えるといった方法も合わせて検討するとよいでしょう。
売却前なら、リフォームを決める前に相談を
キッチンの交換費用が、そのまま売却価格に上乗せされるとは限りません。特にキッチンは金額が大きく、買う方にも好みがあるため、設備の状態や周辺の売出物件によっては、清掃や必要な修理にとどめる選択肢もあります。工事を始める前に、現状のまま売る場合と比較しておくと安心です。
7. よくある質問とまとめ
Q 工事中、料理はできますか?
A キッチンを使えない期間は、解体から給排水・設備の接続が完了するまでです。工事全体の期間とは異なる場合があるため、事前に確認しましょう。電子レンジや卓上コンロでしのぐか、外食の予定も含めて工事日程を決めましょう。
Q 扉や水栓だけを替えることはできますか?
A できます。水栓、コンロ、レンジフード、食洗機などは単体で交換できます。扉の表面だけを新しくする方法もあります。収納の形や天板に不満がなければ、こちらの方が費用を大きく抑えられます。
Q 自分で選んだキッチンを設置してもらえますか?
A 会社によって対応が分かれます。サイズや配管の位置が合わず、設置できないこともあるため、発注前に商品名とプランを伝えてご相談ください。
Q 結局、どこまでやるべきですか?
A 今の傷み具合・使う予定の年数・予算を合わせて判断します。長く使うなら本体+内装、料理中の孤立感や家事動線が一番の悩みなら対面式も候補です。数年以内に住み替えや売却を考えているなら、設備の修理や交換にとどめる選択もあります。
キッチンリフォームの費用は、キッチンのグレードと、どこまで工事するかで大きく変わります。本体交換だけなら50万円前後から、内装込みで60〜120万円、対面式への変更では100万円を超えることがほとんどです。まず「何に困っているか」を決め、そのうえで商品を選ぶと、見積もりの比較がぐっと楽になります。
「うちのキッチンは、どこまでやるべきだろう」と迷ったときは、ぜひ一度ご相談ください。寸法や配管、排気の経路を拝見したうえで、対面式にしないほうがいい場合は、その理由も含めてお伝えします。

リフォームについて、お気軽にご相談ください
キッチンの交換から、水まわり・内装をまとめたリフォームまで承ります。寸法・配管・排気・管理規約の確認、商品のご提案、補助制度の確認、お見積りまで一括で対応します。水栓やコンロの交換だけの小さな工事でも承ります。
無料でご相談する → LINEで相談する →参考・出典
- パナソニック「キッチンのリフォーム・リノベーション費用の相場・目安」(工事内容別の費用・工期)
- パナソニック「キッチンレイアウトの種類と選び方」(レイアウトの特徴、通路幅、対面化の費用と注意点)
- CREX「システムキッチンの交換費用」(グレード別の本体価格、工事費、内装、工期)
- みらいエコ住宅2026事業「子育て対応改修」(食洗機・レンジフード・コンロ・対面化改修の補助額と条件)
- 交換できるくん「食洗機とみらいエコ住宅2026事業」(ビルトイン食洗機・レンジフード・コンロの補助額、要件化工事)
- LIXIL「先進的窓リノベ2026・みらいエコ住宅2026 制度説明」(節湯水栓の補助額、申請額の下限)
- みらいエコ住宅2026事業 公式ページ(リフォーム)
※本記事の費用・工期は上記出典および弊社が取り扱った工事をもとにした税込の目安であり、キッチンの商品・既存の状態・配管や排気の位置・内装の範囲により変動します。メーカー価格は改定される場合があります。掲載画像は、工事範囲による見え方の違いを分かりやすくするためのイメージであり、実際の仕上がりは商品・照明・間取り・撮影条件により異なります。補助制度の内容は2026年11月時点の情報です。予算の状況により受付が終了する場合があるため、最新の情報は各制度の公式サイトでご確認ください。分譲マンションで工事を行う場合は、事前に管理規約および管理組合への届出の要否をご確認ください。賃貸住宅の場合は、賃貸借契約の内容をご確認のうえ、必要に応じて貸主・管理会社の承諾を得てください。
