
【ご成約事例】尾張旭市の土地|古家を解体し更地でお引渡し
愛知県尾張旭市の土地を、お客様にご購入いただきました。
この土地は、もともと当社が売主様から買い取らせていただいた土地です。古家が建っていましたが、当社で解体し、更地にしたうえで販売しました。したがって今回の取引は、当社が売主となる売買です。
この形には、買主様にとってはっきりした利点があります。古家付きの土地を買った場合に背負うことになるものを、まるごと引き受けなくて済むという点です。
何を引き受けずに済んだのか。そして売主が不動産会社であることが、買主様にとってどういう意味を持つのか。今回はそこを具体的に書きます。
「古家付き土地」を買うと、買主が引き受けることになるもの
古家付きの土地は、更地よりも価格が抑えられていることが多く、魅力的に映ります。ただし解体費用の分だけ安い、という単純な話ではありません。費用以外にも、買主様の側に移ってくるものがあります。
| 引き受けるもの | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 解体費用 | 契約で買主負担とされていれば買主が支払う | 売買契約 |
| 解体工事の届出義務 | 床面積80㎡以上の解体は、着工の7日前までに届出が必要。届出義務者は工事の発注者 | 建設リサイクル法10条 |
| 石綿(アスベスト)調査 | 解体前の事前調査が必要。発注者は調査費用を適正に負担する責務を負う | 大気汚染防止法18条の15 |
| 建物の滅失登記 | 建物が滅失したときは1か月以内に申請。義務者は登記名義人 | 不動産登記法57条 |
| 地中障害物のリスク | 解体して初めて分かる旧基礎・浄化槽・井戸など | ― |
見落とされやすいのは「届出義務者が発注者」であること
建設リサイクル法では、床面積の合計が80㎡以上の建築物を解体する場合、着工の7日前までに届出が必要です。ここで誤解されやすいのが、この届出の義務者は解体業者ではなく、工事の発注者だという点です。
実務では業者が代理で提出することがほとんどですが、法律上の責任は発注者にあります。古家付きの土地を買って自分で解体するなら、発注者は買主様です。
なお尾張旭市は限定特定行政庁に指定されており、一般的な木造2階建て住宅(延べ300㎡以下)の解体であれば、届出の窓口は尾張旭市になります。それを超える規模の建築物や土木工事は、愛知県(尾張建設事務所)が窓口です。
アスベストは「調べる義務」と「報告する義務」が別です
ここは解説記事でも混同されていることが多い部分なので、正確に書きます。
| 対象となる工事 | いつから | |
|---|---|---|
| 事前調査そのもの | 規模を問わず、すべての解体・改修工事 | ― |
| 都道府県知事等への報告 | 解体は床面積80㎡以上/改修は請負代金100万円以上(税込) | 令和4年4月1日 |
| 有資格者による調査 | 建築物石綿含有建材調査者等が行う | 令和5年10月1日着工分から |
つまり小さな建物だから調査は要らない、ということはありません。報告が不要な規模でも、調査そのものは必要です。
1990年代以前に建てられた住宅では、屋根材、外壁のサイディング、天井や壁のボード類などに石綿含有建材が使われている可能性があります。調査の結果によっては、除去の方法も費用も大きく変わります。
今回の土地では、これらの手続と費用をすべて当社が済ませたうえで販売しています。買主様は更地の状態を見て、その値段で判断することができました。解体してみないと分からない要素を抱えたまま契約する必要がなかった、ということです。
古家のある土地、当社が買い取ります
解体してから売るべきか、そのまま売るべきか。買取なら解体も手続もこちらで引き受けます。まずはいくらになるかをお伝えします。
売主が不動産会社だと、買主にはこれだけの保護がつきます
今回のように宅地建物取引業者が自ら売主となる売買には、宅建業法によって買主を保護する規定が働きます。個人が売主の場合には適用されないものばかりです。
| 項目 | 個人が売主 | 不動産会社が売主 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 契約不適合責任 | 期間を短縮したり免責にすることも可能 | 引渡しから2年以上を確保(これに反する特約は無効) | 宅建業法40条 |
| 手付金の上限 | 制限なし | 代金の20%まで | 宅建業法39条 |
| 手付金等の保全 | 制度なし | 一定額を超える場合は保全措置が必要 | 宅建業法41条・41条の2 |
| クーリング・オフ | 制度なし | 事務所等以外での申込みは8日以内なら撤回可 | 宅建業法37条の2 |
土地の売買にも、これらはそのまま適用されます。とくに契約不適合責任が引渡しから2年以上確保される点は、土地では実質的な意味を持ちます。
たとえば地中から旧建物の基礎や浄化槽が出てきた場合。個人が売主の中古取引では「契約不適合責任を免責とする」特約が結ばれることも珍しくありませんが、売主が不動産会社であればそれはできません。2年間は責任の所在がはっきりしているということです。
クーリング・オフについてもひとつ補足します。8日間の起算点は契約日ではなく、撤回できる旨とその方法を書面で告げられた日から起算します。また事務所で契約した場合は対象外です。誤解の多い部分なので、契約の際は必ずご説明しています。
なお、これらの規定は買主も宅建業者である場合には適用されません。一般のお客様が買主である場合にだけ働く保護だとお考えください。
更地にすると固定資産税はどうなるのか
古家を解体するときによく聞かれるのが、この質問です。「更地にすると税金が6倍になる」という説明を目にした方も多いと思いますが、この数字は正確ではありません。順を追って説明します。
住宅用地の特例
住宅が建っている土地には、課税標準を軽減する特例があります。
| 区分 | 固定資産税 | 都市計画税 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地(住宅1戸あたり200㎡以下の部分) | 評価額 × 1/6 | 評価額 × 1/3 |
| 一般住宅用地(200㎡超の部分/家屋床面積の10倍まで) | 評価額 × 1/3 | 評価額 × 2/3 |
この「1/6」が外れると6倍になる、というのが「6倍説」の根拠です。しかし実際にはもうひとつ仕組みがあります。
負担調整措置という上限があります
住宅用地でなくなった土地の課税標準額には、評価額の70%という上限が設けられています(総務省の資料に明記されています)。
したがって、どちらも上限どおりだとしても、固定資産税の課税標準の比は 0.7 ÷ (1/6) で最大でも約4.2倍にとどまります。都市計画税なら 0.7 ÷ (1/3) で約2.1倍です。
さらに、住宅用地の側にも負担水準に応じた段階的な調整があるため、実際の増え方は土地ごとに異なります。加えて、建物を解体すれば家屋分の固定資産税・都市計画税はかからなくなります。土地と建物の合計で見れば、必ず増えるとも限りません。
正確な金額は評価額と負担水準によって変わりますので、具体的な数字は市の税務課にご確認ください。「6倍になるらしいから解体できない」と決めてしまう前に、実際の数字を確かめる価値はあります。
解体の時期は「1月1日」を境に変わります
固定資産税は、毎年1月1日に存在する家屋に対して課税されます。尾張旭市も公式にそう説明しています。
| 解体した時期 | その年度の税額 | 特例が外れるのは |
|---|---|---|
| 年の途中(例:5月) | 変わらない(1月1日時点の状態で確定済み) | 翌年度から |
| 前年の12月まで | 1月1日時点で更地なので特例なし | その年度から |
つまり解体が年をまたぐかどうかで、1年分の差が出ます。急いで年内に解体する必要は、税金の観点からは基本的にありません。
なお家屋を取り壊したときは、市の税務課へ家屋滅失届を提出する必要があります。あわせて法務局への滅失登記も忘れずに。
尾張旭市というエリアについて
| 位置 | 愛知県の北西部、濃尾平野の東部。東は瀬戸市、西および北は名古屋市、南は長久手市に接する |
|---|---|
| 面積 | 21.03km²(東西5.7km・南北5.6km) |
| 人口 | 83,641人/38,047世帯(令和8年7月31日現在) |
| 鉄道 | 名鉄瀬戸線 印場駅・旭前駅・尾張旭駅・三郷駅の4駅 |
| 市街化区域 | 1,180ha(市街化調整区域923ha) |
| 用途地域 | 10種類を指定。第一種中高層住居専用216ha、第一種住居311ha ほか |
尾張旭市は、平成16年8月1日に健康都市宣言を行っています。同年度にはWHO西太平洋地域事務局が支援する健康都市連合への加盟が承認されました。市が「からだ・こころ・まち」の健康を掲げて施策を進めている、という背景があります。
緑の多さも特徴です。市は「森林公園が市面積の約6分の1を占める」と紹介しています。愛知県森林公園は尾張旭市と名古屋市守山区にまたがる約466haの県営公園で、植物園や運動施設を備えています。市内には都市公園が44箇所・80.93haあり、そのうち城山公園(9.8ha)が総合公園として整備され、園内には展望室のあるスカイワードあさひが建っています。
東本地ケ原町について
| 町丁目 | 一丁目から四丁目 |
|---|---|
| 人口 | 1,418人/718世帯(令和8年7月31日現在) |
| 小学校区 | 尾張旭市立本地原小学校 |
市の通学区域一覧では、東本地ケ原町は全域が本地原小学校の学区とされています。中学校区は町名によって分かれる場合がありますので、お住まいになる前に市の教育政策課でご確認ください。
下水道については、尾張旭市の普及率は91.07%(令和7年度時点)です。個別の土地が供用開始区域に入っているかは、市の下水道課で確認できます。
土地を買う前に確かめておきたいこと
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 用途地域・建ぺい率・容積率 | 建てられる建物の規模が決まる。尾張旭市都市計画情報マップで確認できる |
| 接道 | 建築基準法上の道路に2m以上接しているか。幅員4m未満なら後退(セットバック)が必要 |
| 境界 | 境界標があるか。法務局の地積測量図と現地が合っているか |
| 越境 | 隣地の塀・樹木・配管が越えていないか |
| 私道 | 持分の有無、掘削の承諾。私道の負担は重要事項説明の対象 |
| 上下水道・ガス | 引込の有無と口径。下水道の供用開始区域内か |
| ハザード | 洪水・液状化・土砂災害の該当有無 |
用途地域は尾張旭市都市計画情報マップ(//owariasahi.cloudgis.jp/urban)でどなたでも閲覧できます。ただし市自身が「法定図面ではなく参考情報」「土地の境界を示すものではなく、申請その他の資料として用いることはできません」と明記していますので、あくまで下調べの道具としてお使いください。
ハザード情報は、市が令和7年3月に作成し4月に全戸配布した尾張旭市防災ハザードマップで確認できます。地震面には南海トラフ地震の震度階・液状化危険度が、水害面には矢田川・香流川の洪水と内水の浸水想定が掲載されています。
境界について補足します。法務局で取得できる地積測量図は公的な図面ですが、古い土地には備え付けがない場合や、精度が現在の基準に及ばない場合があります。境界標が現地にあるかどうかは、契約前に必ずご一緒に確認しています。
なお、隣地の樹木が越境している場合の扱いは、令和5年4月1日施行の改正民法で変わりました。根は直接切り取ることができ、枝は所有者に切除を催告して応じない場合などには自ら切り取ることができると定められています(民法233条)。以前より対処しやすくなっています。
売主様にとっての「買取」という選択肢
この記事は買主様のご購入事例ですが、もうひとつお伝えしたいことがあります。この土地は、当社が売主様から買い取らせていただいたものだということです。
古家のある土地を手放すとき、多くの方が迷われます。解体してから売るのか、そのまま売るのか。解体費用は誰が出すのか。買い手が見つかるまでどれくらいかかるのか。
| 仲介で売る | 買取 | |
|---|---|---|
| 買主 | 一般のお客様を探す | 当社が直接買う |
| 期間 | 買主が見つかるまで | 条件が合えば短期間で完了 |
| 解体 | 売主が行うか、古家付きで売る | 当社が引き受ける |
| 契約不適合責任 | 売主が負う | 当社が引き受ける |
| 内覧対応 | 必要 | 不要 |
買取は、仲介で売れる価格より低くなるのが一般的です。そのぶん、期間が読める、解体の手配が不要、売った後の責任を負わないという利点があります。
どちらが良いという話ではありません。相続で引き継いだ実家、遠方にあって管理できていない土地、早く現金化したい事情がある場合など、条件によって答えは変わります。当社では仲介で売った場合の見込み額と、買取の場合の金額を両方お伝えして、お選びいただいています。
今回のご成約を振り返って
売主様にとっては、解体の手配も、その後の責任も引き受けてもらえる売り方でした。買主様にとっては、更地の状態を見て、その値段で判断できる買い方でした。当社が間に入って責任を引き受けたことで、双方にとって分かりやすい取引になったと思っています。
古家付きの土地は、価格だけを見ると割安に見えます。しかし解体費用、届出の義務、石綿の調査、地中に何が埋まっているか分からないという不確かさ。これらを引き受ける覚悟があってはじめて成立する買い方です。
更地には更地の値段の理由があります。今回の買主様は、そこをご理解いただいたうえでお決めになりました。
当社は名古屋市を中心に、尾張旭市を含む近隣エリアの土地・建物を扱っています。土地をお探しの方も、古家のある土地の処分にお困りの方も、お気軽にご相談ください。
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土地をお探しの方も、古家のある土地の処分にお困りの方も
当社は名古屋市を中心に、尾張旭市を含む近隣エリアの土地・戸建て・マンションを扱っています。自社で買い取り、解体や整備を行ったうえで販売する物件もご用意しています。
古家のある土地を手放したい方には、仲介で売った場合の見込み額と、当社が買い取る場合の金額を両方お伝えします。どちらを選ぶかは、それを見てからお決めください。
お電話でのご相談
052-211-9680
営業時間 10:00〜18:00/定休日 水曜日・祝日
※お客様のご意向により、物件の所在地の詳細は掲載しておりません。※統計・行政情報は尾張旭市および愛知県の公表資料に基づき、数値の時点を明記しています。※法令・税制に関する記載は2026年9月時点の一般的な内容です。固定資産税の額は評価額と負担水準により土地ごとに異なりますので、具体的な金額は尾張旭市税務課にご確認ください。※宅地建物取引業法に関する記載は一般的な内容であり、個別の契約条件は取引ごとに異なります。
