1. 名古屋市の地価動向(2024〜2026年)大局を把握する
不動産を購入する際、多くの方が気にされるのが「買った後に値段が下がらないか」という点です。特に、住宅は生涯最大の買い物と言われるだけに、将来の資産価値をしっかりと見極めることが重要です。
まず、名古屋市全体の地価の流れを大局的に把握しておきましょう。
2024年公示地価:名古屋市全体で+4.5%の力強い上昇
2024年の公示地価では、名古屋市全体の住宅地平均上昇率は+4.5%を記録し、前年の+3.7%をさらに上回りました。名古屋市内16区のうち11区で上昇率が拡大するという、極めて広範な上昇でした。
平均上昇率(2024年)
(中区・上前津)
平均上昇率
特に中区の上前津駅最寄りの標準地「名古屋中-3」では、マンション適地としての需要が旺盛で、+16.2%という驚異的な上昇率を記録。前年の+16.0%とほぼ同水準の高い伸びが継続しました。
2025年基準地価:上昇の波が都心から周辺へ
2025年の愛知県基準地価では、住宅地・商業地・工業地のすべてで前年を上回る結果が続きました。ただし、中心部の上昇率はやや落ち着き始め、上昇の波が周辺エリアへと広がる「拡散型上昇」の動きが見られるようになりました。
例えば、千種区では前年の+2.4%から+6.5%へ、中村区では前年の+2.6%から+6.2%へと、上昇の勢いが増しています。都心部でのマンション供給が限界に近づきつつある中、交通利便性の高い準都心エリアへ需要がシフトしている様子が読み取れます。
2026年公示地価:上昇維持も「エリア格差」が拡大
2026年1月1日時点の公示地価では、愛知県全体として5年連続の上昇を維持しています。しかし、重要な変化も起きています。名古屋駅周辺の大規模再開発の停滞や建設コストの高騰の影響で、商業地の上昇幅が縮小しているエリアも出てきました。
一方で、名古屋・栄・熱田周辺など「実需の厚いエリア」は引き続き底堅く推移しています。この流れは、「どのエリアでも買えばよい」という時代ではなく、エリアを見極めて選ぶことがより一層重要になってきていることを示しています。
2. 地価が下がりにくいエリアの「4つの共通条件」
具体的なエリア解説に入る前に、名古屋市内で地価が下がりにくいエリアに共通して見られる「条件」を整理しておきましょう。この条件を理解することで、物件選びの際の重要な判断軸が見えてきます。
① 地下鉄駅徒歩圏内であること
名古屋市内の地価データを見ると、地下鉄駅の徒歩圏(概ね10分以内)と圏外では、地価水準に明確な差があります。名古屋市は車社会と言われますが、不動産の資産価値においては「駅近」の優位性は絶対的です。特に複数路線の乗り換えができる駅の周辺は、需要が分散されず一点集中するため、価格の下支えが強くなります。
② 文教・住宅地としてのブランドが確立されている
千種区・昭和区・東区といったエリアは、名古屋市内でも特に「住みたい街」としてのブランドが確立されています。有名学校区や大学・文化施設との近接性、治安の良さ、緑豊かな街並みなど、数値化しにくい「地域ブランド」が資産価値の下支えとなります。このようなエリアは景気後退局面でも、「ここに住みたい」という需要が底堅く残るため、地価が急落しにくい特性があります。
③ 供給が限られており、希少性が高い
中区・東区など都心に近い住宅地は、新たに大規模な住宅地を開発できる土地が非常に限られています。需要は安定または増加する一方、供給が増やしにくいエリアでは、長期的に地価が維持されやすくなります。
④ 再開発・インフラ整備の恩恵を受けるエリア
リニア中央新幹線の開業期待(名古屋駅周辺の中村区)や、道路・公共施設の整備が進むエリアは、将来的な地価上昇の余地が大きいと評価されます。また、商業施設の出店や医療機関の充実なども、住宅地の地価を押し上げる要因となります。
では、これらの条件を満たすエリアを、愛知中央不動産のサービスエリアを中心に区別・駅別で詳しく見ていきましょう。
3. 【千種区】文教ブランドと地下鉄3路線が資産価値を守る
名古屋市内で「住みたい区」として常に上位に挙がる千種区は、地価の安定性という観点からも非常に注目されるエリアです。
千種区の住宅地平均価格は351,600円/㎡(2025年)と前年比+4.4%増加しており、名古屋市内でも中区・東区に次ぐ高水準を維持しています。商業地ではさらに高い変動率+7.2%を記録し、市内トップとなりました(2025年基準地価)。
覚王山エリア:名古屋随一のブランド住宅地
千種区の中でも特に資産価値が高く安定しているのが、地下鉄東山線・覚王山駅周辺です。覚王山駅前の標準地(名古屋千種5-3)では、1㎡あたり860,000円という名古屋市内住宅地でもトップクラスの地価が形成されています。
覚王山エリアには、日泰寺(にったいじ)という名古屋唯一の仏教各宗派共通のお寺があり、毎月21日の縁日には多くの参拝者で賑わいます。参道沿いにはおしゃれなカフェ、雑貨店、レストランが立ち並び、名古屋の中でも独特の「山の手文化」を持つエリアとして高い人気を誇ります。
こうした「場所のキャラクター」は、一度確立されると容易には失われません。覚王山エリアは10年後、20年後も「住みたい街」として選ばれ続けるポテンシャルを持っており、資産価値が下がりにくいエリアの典型例と言えます。
今池・池下エリア:交通の利便性と商業集積の相乗効果
地下鉄東山線・今池駅と同桜通線・今池駅が交差する今池エリアは、栄や名古屋駅へのアクセスが抜群です。今池から栄まで地下鉄で約5分、名古屋駅まで約15分というアクセス性が、安定した住宅需要を生み出しています。
また、池下駅前では2025年7月の路線価で1㎡あたり75万円に達し、前年の68万円から10.3%もの上昇を記録しました。都心のマンション開発が一服しつつある中、交通利便性の高い千種区へのマンション開発の波が来ていることが、この数字に反映されています。
本山・星ヶ丘エリア:大学と緑が育む文教の価値
地下鉄東山線・名城線の乗り換え駅である本山駅周辺は、名古屋大学のキャンパスが近接する文教エリアです。東山公園、平和公園など広大な緑地に接するこのエリアは、ファミリー層に根強い人気があります。星ヶ丘三越をはじめとした商業施設も充実しており、駅周辺の利便性も高水準です。
- 地下鉄東山線・桜通線・名城線の3路線が通り、交通利便性が非常に高い
- 覚王山・今池・本山・星ヶ丘など各駅周辺でエリアブランドが確立
- 住宅地平均価格の上昇が継続しており、2025年商業地変動率は市内トップ
- 名古屋大学など文教施設近接で学区としての評価が高い
- 新規マンション供給が継続しており、資産流動性も高い
4. 【昭和区】名古屋随一の高級住宅街が持続する底堅さ
名古屋市の中央に位置し、東西に鶴舞線・桜通線、東部に名城線が走る昭和区は、名古屋市内でも特に「住宅地としての格が高い」エリアです。
八事エリア:昭和区を代表する高級住宅地
昭和区の東部、地下鉄名城線・鶴舞線が交差する八事駅周辺は、名古屋市内でも指折りの高級住宅街として知られています。周辺には八事山興正寺(こうしょうじ)という格式ある寺院があり、緑豊かな丘陵地帯に邸宅街が広がっています。
興正寺は弘法大師ゆかりの古刹で、五重塔が緑の中に映える景観は昭和区の象徴的なランドマークです。こうした歴史的・文化的背景が、エリアに一種の「格調」を与え続けています。名古屋市内の富裕層や医師・弁護士・経営者層が多く居住することでも知られ、住民の属性が高いことも資産価値の維持につながっています。
御器所(ごきそ)エリア:利便性と落ち着きの両立
昭和区のほぼ中央に位置する御器所駅(地下鉄鶴舞線・桜通線)は、2路線の乗り換えができる利便性の高い駅です。御器所駅から栄まで地下鉄で約6分、名古屋駅まで約10分というアクセスは、都心へのアクセスを重視するビジネスパーソンのファミリー層にとって非常に魅力的です。
御器所エリアは、商業地としての活気と閑静な住宅街がほどよく共存しています。昭和通りや山王通沿いには生活利便施設が揃い、一本奥に入れば落ち着いたマンション街や戸建て住宅が広がる「動と静の住環境」が評価されています。
鶴舞・荒畑エリア:再開発で変わりつつある新注目ゾーン
鶴舞公園に隣接する鶴舞駅(地下鉄鶴舞線・JR中央線)周辺は、近年マンション開発が活発化しているエリアです。鶴舞公園は名古屋市内有数の桜の名所として知られており、春の花見シーズンには多くの市民が訪れます。
また、名古屋市立大学の医学部・病院が近接し、医療関係者の居住エリアとしても需要が安定しています。昭和区西部は、従来バス圏であった部分も2004年の地下鉄名城線延伸によって一気に利便性が向上しており、このエリア全体の地価底上げに大きく貢献しました。
- 住宅地平均価格は前年比+3.85%(2026年)と安定的な上昇を維持
- 実勢価格は前年比+9.22%と公示地価以上の上昇が確認されている
- 八事・御器所・鶴舞など各エリアで住宅需要が底堅い
- 鶴舞線・桜通線・名城線と3路線が通り、交通利便性が高い
- 高い住民属性と文教環境が長期的な資産価値を支える
5. 【中区】都心最高価格地帯。変動幅より絶対価格の強さ
名古屋市の中心部に位置する中区は、住宅地平均価格が名古屋市内で最も高い区です。「上昇率が落ち着いてきた」とはいえ、その絶対的な価格水準の高さが、資産価値の安定性を支えています。
栄・伏見エリア:名古屋の「超都心」
名古屋市の中心商業地である栄・伏見エリアは、地下鉄東山線・名城線・鶴舞線・桜通線が集中する交通の要衝です。百貨店、複合商業施設、オフィスビル、高級マンションが混在するこのエリアは、住宅地としては非常に高い価格水準にありますが、タワーマンションへの富裕層・投資家からの需要が引き続き旺盛です。
「名古屋中-2」(伏見駅最寄り・栄2-6-17)は、2024年に+11.8%という高い上昇率を記録しています。この地点は、マンション・オフィス・ホテルが混在する交通利便性良好な地域にあり、多様な用途における需要が価格を押し上げています。
上前津エリア:マンション適地として需要が集中
地下鉄名城線・鶴舞線の乗り換え駅、上前津(かみまえづ)駅周辺は、中区内でも特に地価上昇が著しいエリアです。「名古屋中-3」(上前津2-12-9)は、2024年に+16.2%という名古屋市内で最も高い上昇率を記録しました。
この背景には、都心立地でありながら比較的まとまった広さの土地が残っており、マンション開発に適した条件が揃っていることがあります。開発業者からの土地取得競争が激しく、需要の強さが明確に地価に反映されています。
金山エリア:名古屋・栄・名駅の中間拠点
中区・熱田区の境界に近い金山(かなやま)エリアは、JR・名鉄・地下鉄の3路線が交差する交通の要所です。名古屋駅・栄・熱田区への利便性が高く、再開発計画も進んでいます。ボストン美術館名古屋の収蔵品を常設展示する「愛知県美術館」など文化施設も充実し、エリアとしての評価は着実に上昇しています。今後の地価維持・上昇が期待できる注目エリアのひとつです。
- 名古屋市内で最も住宅地価格が高く(2025年:105.6万円/㎡)、絶対水準での強さがある
- タワーマンションへの富裕層・投資需要が引き続き旺盛
- 都心立地のため新規供給用地が限られており、希少性が高い
- 上前津・栄・伏見・金山など各エリアで異なる需要層が存在し、価格の下支えが多層的
6. 【東区】都心隣接かつ住宅地ブランドで2年連続上位
中区に隣接し、名古屋城の北東エリアに広がる東区は、2024年の公示地価で住宅地上昇率+8.1%を記録し、愛知県の上昇率ランキングで2年連続2位に入っています。
東区は都心に近く、かつ高級住宅地としてのブランド力が確立されているため、継続的な高い上昇率を維持しています。名古屋市内の住宅地価格ランキングでは、中区に次ぐ2位となっています。
主要エリア:矢田・新栄・筒井
東区は、地下鉄名城線が南北に貫き、東山線の新栄町駅も利用できるエリアです。名古屋城・徳川美術館・徳川園などの歴史的・文化的施設が集積しており、名古屋の歴史を体感できる街として独自の魅力を持っています。
徳川美術館周辺の文化の道エリアは、大正・昭和初期の建築を生かした歴史的な街並みが残っており、名古屋市の都市景観重点地区にも指定されています。このような「守られた街並み」は、将来にわたって乱開発を防ぎ、住環境の品質を維持する効果があります。
なぜ東区は地価が下がりにくいのか
東区の地価安定の最大の理由は、「都心隣接×住宅ブランド×供給制限」という三位一体の強さにあります。
まず都心隣接については、栄や名古屋駅へのアクセスが地下鉄で5〜15分圏内という立地が、ビジネスパーソンからの安定した需要を生み出しています。次に住宅ブランドについては、もともと名古屋の旧市街に近い住宅地として歴史が長く、「東区に住む」こと自体に一定のステータスがあります。そして供給制限については、都心に近いため大規模な新規住宅地開発が難しく、既存ストックの希少性が維持されます。
- 2024年住宅地上昇率+8.1%で愛知県内2年連続2位
- 都心(栄・名古屋駅)へのアクセスが地下鉄で5〜15分圏内
- 歴史的・文化的蓄積による住宅地ブランドが確立されている
- 文化の道・徳川美術館など名古屋らしい歴史的景観が守られている
- 供給が限られており、既存ストックの資産価値維持が期待できる
7. 【西区】名駅近接の再開発エリアで注目度が急上昇
名古屋駅の北西に広がる西区は、従来「利便性は高いが地価は中程度」という位置付けでしたが、近年その評価が急速に変わりつつあります。
名駅近接の再開発波及効果
西区が近年注目されている最大の理由は、名古屋駅周辺の再開発の恩恵が西区北部まで波及しつつあることです。特に浄心(じょうしん)・庄内通・浅間町などの駅周辺では、名古屋駅へのアクセス性を評価したマンション開発が活発化しています。
また、リニア中央新幹線の開業に向けた名古屋駅周辺の大規模再開発(名駅エリア)は、隣接する西区の地価にも「波及効果」をもたらすと見込まれています。実際に、2024〜2025年にかけて、西区内のマンション成約価格は着実に上昇傾向にあります。
城北線の可能性:インフラ整備が地価を変える
西区には、JR東海が運営するガイドウェイバス(城北線)が通っています。現状では利用者数が限られていますが、将来的な地下鉄への転換や利便性向上が実現した場合、沿線の地価に大きなプラスインパクトをもたらす可能性があります。こうした「インフラ整備の期待値」も、西区の地価維持を支える要因のひとつです。
庄内川沿いの自然環境と住宅街の共存
西区の北部には、庄内川と庄内緑地公園が広がっています。都市部では貴重な広大な緑地が住宅地に隣接していることは、環境志向が高まる現代において、他エリアにはない競争優位性になっています。特に子育て世代のファミリー層からの評価が高まっており、このエリアへの移住需要は着実に増加しています。
- 名古屋駅から地下鉄で5〜10分という高い利便性
- 名駅周辺の再開発の波及効果を受けやすい位置にある
- リニア開業後の名駅エリア拡大の恩恵を期待できる
- 庄内川・庄内緑地という自然環境が子育て世代に人気
- 中区・中村区と比較した価格差が「まだ割安感」を生み出し、需要を呼び込む
8. 区ごとの地価データ比較表
ここまで紹介した各区の地価データを一覧でまとめます。物件選びの際の参考にしてください。
| 区 | 住宅地平均価格 (円/㎡) |
直近 上昇率 |
主な特徴 | 地価安定性 |
|---|---|---|---|---|
| 中区 | 1,056,000 | +5.7% | 市内最高価格帯・都心・タワーマンション需要 | ◎ 非常に高い |
| 東区 | 340,000 | +8.1% | 都心隣接・住宅ブランド・歴史的街並み | ◎ 非常に高い |
| 千種区 | 351,600 | +4.4〜4.8% | 文教エリア・地下鉄3路線・覚王山ブランド | ◎ 非常に高い |
| 昭和区 | 329,583 | +3.85% | 高級住宅地・八事・御器所・3路線 | ○ 高い |
| 西区 | - | 上昇基調 | 名駅近接・再開発波及・庄内緑地 | ○ 高まりつつある |
| 熱田区 | - | +8.4% | 名古屋駅近・再開発・金山エリア | ○ 高い |
| 中村区 | - | +6.2% | 名古屋駅直結・リニア・商業地最高額 | ○ 商業地は特に高い |
※データは2024〜2026年の公示地価・基準地価をもとに作成。住宅地平均価格は年度・調査によって異なる場合があります。詳細は国土交通省「土地総合情報システム」をご参照ください。
エリアごとの「価格帯」で見る住み分け
中区は名古屋市内で最高額(住宅地平均約105万円/㎡)であり、タワーマンションを中心とした都市型居住の選択肢です。一方、千種区・東区・昭和区は30〜35万円/㎡台で、都心へのアクセスを保ちながら戸建てやマンションを「現実的な価格帯」で購入できるエリアとして人気が高まっています。
西区はさらに割安感があり、名駅へのアクセスを最優先にしたい層にとっては「コストパフォーマンスの高いエリア」として選ばれるようになっています。
9. 「地価が下がりにくいエリア」に住むメリットと注意点
メリット①:売却時に損をするリスクが低い
地価が安定・上昇しているエリアに物件を持つことの最大のメリットは、将来売却する際に購入価格を大きく下回るリスクが低いことです。特に30〜40代でマイホームを購入する場合、20〜30年後に子どもが独立して住み替えを検討するタイミングで「売れる不動産」を持っておくことは、老後の資産形成という観点からも非常に重要です。
地価が上昇しているエリアでは、購入時よりも高く売れるケースも珍しくありません。実際に、愛知中央不動産が取り扱う中区・千種区・昭和区・東区の物件では、ここ数年で仲介成約価格が購入時を上回る事例が増えています。
メリット②:住宅ローンの「担保価値」が維持される
住宅ローンにおいて、金融機関は購入する不動産を担保(抵当権設定)として融資します。地価が下落すると担保価値が減少し、場合によっては「オーバーローン」(ローン残高が不動産価値を上回る状態)になるリスクがあります。地価が維持・上昇するエリアであれば、このリスクを軽減できます。
メリット③:賃貸需要が安定しており、収益物件としても優秀
地価が下がりにくいエリアは、一般的に賃貸需要も安定しています。千種区・昭和区・東区などは、名古屋大学・名古屋市立大学などの大学生、都心勤務の単身者・ファミリーなど、多様な賃貸需要層が存在します。投資物件として保有した場合でも、空室リスクが相対的に低く、賃料水準も維持されやすいという特性があります。
注意点①:初期取得コストが高い
地価が高く安定しているエリアは、当然ながら物件価格も高くなります。千種区・昭和区・東区などでは、中古マンションでも3,000〜5,000万円台が中心価格帯であり、郊外エリアと比較してより多くの自己資金が必要になります。購入の際は、月々の返済額だけでなく、修繕積立金・管理費・固定資産税なども含めたトータルコストをシミュレーションすることが重要です。
注意点②:「地域内格差」にも注意が必要
たとえ「地価が安定しているエリア」であっても、同じ区内であれば必ずしも全体が均一ではありません。駅からの距離、接道状況、築年数、管理状態など、個別物件の条件によって価格の維持率は大きく変わります。「良いエリア」を選んだとしても、個別物件の選定が不適切であれば資産価値は下がります。地域のデータを熟知した不動産会社によるアドバイスが不可欠です。
注意点③:金利上昇リスクへの備え
2024〜2025年にかけて、日本銀行の金融政策正常化に伴い、住宅ローン金利は上昇傾向にあります。変動金利型ローンを選択している場合、金利上昇による返済額の増加が資産の実質的なコストを押し上げる可能性があります。名古屋圏は東京・大阪と比べて物件の絶対価格が低い分、金利上昇の影響が購買意欲に直接響きやすいという特性があるため、余裕を持った資金計画が重要です。
10. まとめ|資産価値を守る不動産選びのポイント
ここまで、名古屋市内で地価が下がりにくいエリアについて、2024〜2026年の最新データをもとに詳しく解説してきました。最後に、資産価値を守る不動産選びのポイントを整理してまとめます。
地価が下がりにくい名古屋市内トップエリア【総括】
不動産選びで「地価維持力」を見極める5つのポイント
- 地下鉄駅から徒歩10分以内であること:名古屋市は車社会ですが、不動産の資産価値は鉄道アクセスが決定的に重要です。複数路線が使える駅は特に強い。
- 学区・教育環境の充実:文教地区・有名学区は、子育て世代からの安定した需要を生み出し、景気後退局面でも底堅さを発揮します。
- 商業・生活施設の充実度:徒歩圏内にスーパー・医療機関・行政施設が揃うエリアは、あらゆる世代から選ばれやすく、流動性が高い。
- 開発余地の少なさ(供給制限):新規開発が難しいエリアは供給過多になりにくく、既存ストックの希少性と価格が維持されます。
- 地域の再開発・インフラ整備の動向:リニア、再開発事業、新施設オープンなど、地域の将来価値を高める動きに注目することが重要です。
「今が買い時」かどうかについて
2026年現在、名古屋市の地価は5年連続の上昇基調にあります。建設コストの高騰や住宅ローン金利の上昇懸念はあるものの、名古屋圏においては「良いエリア・良い物件」への実需は引き続き旺盛です。
市場全体として見れば、価格の上昇スピードはやや鈍化してきているものの、本記事で紹介したような「地価が下がりにくいエリア」での物件は、依然として売り出しから成約まで短期間でまとまるケースが多くなっています。「もう少し下がるのを待とう」と考えているうちに、希望に合った物件が他の方に買われてしまうケースも少なくありません。
不動産の購入は「市場タイミング」だけでなく、「自分のライフステージのタイミング」とのマッチングが最も重要です。資産価値を守りながら、豊かな暮らしを実現できる物件を、ぜひ地域を知り尽くした愛知中央不動産にご相談ください。

名古屋市内の不動産についてご相談ください
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