
名古屋市「東区」は老後に住みやすい?高齢者向けの駅・病院・買い物・坂道を解説
東区 高齢者暮らしデータ早見
65歳以上人口・高齢化率
約21.9%
65歳以上18,598人/人口84,879人
鉄道駅数
9駅
大曽根はJR・名鉄・地下鉄・ゆとりーとラインの結節点
いきいき支援センター
本センター1+分室1(区内全域)
泉本センター・大曽根分室(矢田)
主な病院
AOI名古屋病院(区内)
高岳駅から徒歩約6分
地形傾向
台地上の平坦地域と北東部の低地が混在
台地の縁・旧河道・矢田川周辺は住所ごとに確認
車なし生活のしやすさ
大曽根・ナゴヤドーム前矢田は◎候補
徳川園・文化のみちはバスと買い物動線を確認
水害・坂道の注意点
高低差・内水氾濫を住所ごとに確認
台地上でも小さな谷が入り込む地形あり
※人口・65歳以上人口・高齢化率は、2024年10月1日現在の名古屋市公簿人口をもとにしています。
実際の生活圏は区境をまたぐ場合もあるため、住所ごとの確認をおすすめします。
「老後も安心して暮らせる街に住み替えたい」「親を東区に呼び寄せたいが、実際どうなのか」——名古屋城の北東に位置し、都心に隣接しながら落ち着いた住宅環境を持つ東区について、こうしたご相談を仲介の現場でいただく機会が増えています。
大曽根・徳川園・文化のみちといったエリアを抱える東区は、歴史と文化を感じられる街並みで知られる一方、高齢者向けという観点では、区内でも駅ごとの利便性の違いを理解しておくことが重要です。
東区は地下鉄名城線・桜通線に加え、東山線(新栄町)、JR中央本線・名鉄瀬戸線・ゆとりーとライン(大曽根)も利用でき、名古屋市16区の中でも交通の選択肢が多い区です。
区の大部分は熱田台地の上に位置し比較的平坦ですが、JR中央本線の東側の一部には高低差が見られる場所もあります。
本記事では、東区を7つの駅・生活圏に分けて、病院・支援窓口・地形・買い物環境・住み替え費用まで具体的に整理します。
あわせて、名古屋市全体の傾向をまとめた別記事「名古屋市で高齢者が住みやすい街はどこ?」、車を持たない生活についてまとめた「名古屋市で車なしでも生活しやすいエリアはどこ?」もご覧いただくと、より立体的にエリアを比較検討いただけます。
結論を先にまとめると
交通の利便性と病院への近さを重視するなら大曽根・高岳エリア、歴史ある街並みを重視するなら文化のみち・徳川園周辺が候補です。
区の大部分は比較的平坦ですが、住所によって高低差がある場所も含まれるため、現地確認をおすすめします。
- 東区の高齢者人口と暮らしの特徴
- 東区内の主な病院・医療機関
- いきいき支援センター(地域包括支援センター)
- 駅・生活圏別の詳しい比較【7エリア】
- 高齢者の暮らしを左右する「徒歩15分以内の生活動線」
- 東区の地形——台地上でも住所ごとの差に注意
- 東区で老後に住むならマンションと戸建てのどちらがよい?
- 東区で高齢者が住み替える際に確認したい費用
- 将来介護が必要になった場合の確認点
- 3つのモデルケースで考える
- 物件そのものの条件チェックリスト
- 車なし生活とのつながり
- よくある質問
- 名古屋市16区のエリア情報ガイド一覧
- まとめ|東区で高齢者が住みやすいエリア総合比較
東区の人口は84,879人、そのうち65歳以上人口は18,598人で、高齢化率はおよそ21.9%です(2024年10月1日現在の名古屋市公簿人口)。
名古屋市16区の中では人口・面積とも小さい区のひとつで、高齢化率は市内でも比較的低めの水準にあります。
東区は大きく分けて、大曽根駅周辺(交通結節点・商業)、高岳・車道・新栄町周辺(都心近接・住宅とオフィスの混在)、文化のみち・徳川園周辺(歴史的建築物・閑静な住宅地)、砂田橋・矢田周辺(北部の住宅地)という性格の異なるエリアで構成されています。
この性格の違いが、そのまま高齢者にとっての暮らしやすさの違いにもつながっています。
東区ならではの特徴
東区最大の特徴は、都心(中区)に隣接しながら、大曽根という複数路線が使える総合駅を持つことです。
徳川美術館・徳川園、歴史的建築物の保存・活用が進められている「文化のみち」エリアもあり、歴史と文化を感じながら暮らせる特別な街並みが魅力です。
区の地形は台地上の比較的平坦な地域と、北東部の低地が混在しており、台地の縁・旧河道・矢田川周辺は住所ごとの確認が必要です。
このため、「東区だから」と一括りにせず、駅・町丁目単位で条件を確認することが重要です。
高齢者向けのエリア選びで欠かせないのが、大型病院の位置と特色の把握です。
東区内および隣接区で確認できる主な病院を整理します。
東区は区内にAOI名古屋病院があることに加え、東区葵には夜間・休日などの急病時に対応する名古屋市医師会急病センターがあります。
日常的な通院先ではなく、診療時間・対象科・受診方法を事前に確認しておく施設です。
隣接する昭和区の名大病院へのアクセスは、車道・新栄町など東区南部から比較的検討しやすい一方、大曽根・矢田方面では乗換や移動時間を確認する必要があります。
大型病院が近いことは安心材料ですが、紹介状・予約が必要な場合や、救急時でも必ず受け入れられるとは限りません。
日常の通院では、徒歩圏の内科・整形外科・薬局、訪問診療への対応状況がより重要になる場合があります。
名古屋市では、高齢者の身近な相談窓口として「いきいき支援センター」(地域包括支援センター)が区ごとに設置されています。
東区には、泉の本センターと矢田の分室という2つの相談拠点があります。
いずれの拠点も東区内全域を担当しているため、お住まいの場所にかかわらずご相談いただけます。
高岳・泉方面では本センターを、大曽根・矢田方面では分室を利用しやすい立地です。
訪問診療・訪問看護・見守り支援などについて、利用できる制度や地域の事業者を相談する窓口として活用できます。
東区は駅・地区ごとに性格が大きく異なります。
ここでは区内を7つの生活圏に分けて、駅・交通、買い物・医療、地形、住宅タイプ、向いている高齢者像という共通項目で整理します。
① 大曽根エリア
大曽根駅は、JR中央本線・名鉄瀬戸線・地下鉄名城線・ゆとりーとラインが利用できる、東区内でも屈指の交通結節点です。
飲食店・商業施設も駅周辺に集積しており、日常の買い物には困りにくい環境です。
駅の北側には矢田川が流れており、洪水・内水氾濫の想定を住所ごとに確認しておくことをおすすめします。
② 車道・新栄町エリア
車道駅(桜通線)・新栄町駅(東山線)は、いずれも中区・千種区との区境に近く、都心へのアクセスが良好なエリアです。
車道駅は桜通線1路線、新栄町駅は東山線1路線で、それぞれ異なる方面への直通アクセスがあります。
栄・名古屋駅方面への通院・買い物がしやすい立地です。
熱田台地上に位置し、比較的平坦な地形です。
③ 高岳エリア
高岳駅(桜通線)は、区内の総合病院であるAOI名古屋病院の最寄り駅です。
文化のみちエリアにも近く、歴史的建築物を楽しみながら暮らせる立地です。
地形は熱田台地上で比較的平坦です。
④ 東大手・文化のみちエリア
東大手駅(名鉄瀬戸線)周辺には、大正〜昭和初期の洋館が保存される「文化のみち」の中心部が広がります。
歴史的建築物の保存・活用が進められており、落ち着いた街並みが魅力です。
名古屋城にも近く、西側では中区へのアクセスもしやすい立地です。
⑤ 徳川園周辺エリア
徳川美術館・徳川園周辺は、緑豊かな環境と歴史的な庭園を身近に感じられるエリアです。
最寄り駅までやや距離がある場所も含まれるため、バス便もあわせて確認することをおすすめします。
地形は熱田台地上で比較的平坦とされていますが、住所ごとの確認が安心です。
⑥ 砂田橋・ナゴヤドーム前矢田・矢田エリア
砂田橋駅・ナゴヤドーム前矢田駅(いずれも名城線・ゆとりーとライン)、矢田駅(名鉄瀬戸線)は、東区北部に位置するエリアです。
ナゴヤドーム前矢田駅周辺には大型商業施設があり、食料品・日用品・飲食・薬局などをまとめて利用しやすい環境です。
砂田橋駅周辺にも日常の買い物に利用できる施設があり、東区北部の中では車なし生活を検討しやすい生活圏です。
一方、イベント開催日は駅や周辺道路が混雑するため、通常日と開催日の両方を確認することが重要です。
矢田川方面の低地では、洪水・内水リスクを住所ごとに確認することをおすすめします。
⑦ 森下・徳川北部エリア
森下駅(名鉄瀬戸線)周辺は、徳川・芳野方面や大曽根駅西側とのつながりが深いエリアです。
JR中央本線の東側では、台地から低地へ移る場所や低地側の区画が含まれ、住所・経路によって高低差があります。
「東側だから坂が多い」というわけではなく、平坦な区画も含まれるため、物件位置の現地確認をおすすめします。
高齢者向けの住まい選びでは、「駅から徒歩何分か」という単一の指標だけでなく、駅・スーパー・薬局・かかりつけ医・バス停・家族の自宅までを線でつないだ「生活動線」で考えることが重要です。
大曽根・高岳エリアの生活動線の例
大曽根エリアであれば、自宅から駅までの経路に加え、駅周辺の商業施設・スーパーまでの距離を確認します。
高岳エリアでは、AOI名古屋病院までの経路が平坦かどうか、駅からの距離とあわせて確認しておくと安心です。
確認したい生活動線の項目
具体的には、①自宅から最寄り駅までの経路と高低差の有無、②駅からスーパー・薬局までの距離、③かかりつけ医候補までの距離、④最寄りバス停の位置と本数、⑤家族の自宅までの移動時間、という5点を線でつないで確認することをおすすめします。
特に森下・徳川北部エリアでは、駅から住宅地までの経路に高低差が含まれる場合があるため、実際に歩いて確認することが重要です。
東区の地形は、区域の大部分が熱田台地(名古屋台地)の上に位置しており、比較的平坦です。
ただしJR中央本線の東側の一部では台地の縁にあたる高低差が見られる場所もあります。
名古屋市も中央部台地には小さな谷が入り込む複雑な地形があると説明しており、区全体を一律に「平坦」と判断せず、住所ごとの確認が重要です。
また、大曽根駅の北側には矢田川が流れています。
矢田川沿いでは洪水リスクを確認するとともに、河川から離れた低地でも排水条件によって内水氾濫の可能性があります。
洪水・内水・土砂災害の各ハザードマップを、物件住所ごとに確認してください。
東区は、大曽根・高岳エリアの駅前マンション、文化のみち・徳川園周辺の戸建て、砂田橋・森下エリアの住宅地が混在するエリアです。
「どちらが優れている」という単純な話ではなく、それぞれの特性を理解した上で選ぶことが重要です。
段差を避けたい場合は、大曽根・高岳エリアのエレベーター付きマンションが検討しやすい選択肢です。
戸建てを希望される場合は、文化のみち・東大手エリアで歴史的な街並みを楽しみながら暮らす方法や、徳川園周辺・砂田橋方面で比較的落ち着いた住宅地を探すという方法もあります。
「住みやすいか」だけでなく、実際にどのような費用が必要になるかも重要な判断材料です。
価格帯は駅・築年数・専有面積・所在階によって大きく異なるため、区全体の平均額だけで判断することは適切ではありません。
- ✓物件購入価格(駅距離・築年数・専有面積・所在階により変動)
- ✓月々の管理費・修繕積立金(マンションの場合)
- ✓固定資産税・都市計画税
- ✓駐車場代(利用する場合)
- ✓引越し・仲介手数料・登記費用などの諸費用
エリアによる傾向の違い
- ✓大曽根:複数路線が使える交通結節点として、駅距離・築年数による価格差が大きいエリアです
- ✓車道・新栄町:都心近接の駅近マンションが中心で、利便性の評価が価格に反映されやすい傾向があります
- ✓文化のみち・徳川園周辺:歴史的な街並みが評価される場合があり、戸建ての土地面積・接道状況によって価格が変わります
- ✓砂田橋・ナゴヤドーム前矢田:大型商業施設が近く、駅距離による価格差があります
- ✓森下・徳川北部:築年数の古い戸建てでは改修費もあわせて考慮が必要です
月々の固定費をイメージする
例えば、管理費と修繕積立金が合計月3万円のマンションでは、年間36万円の固定費がかかります。
これに固定資産税、火災保険、駐車場代などを加え、購入価格とは別に継続的な負担がどの程度になるかを確認する必要があります。
賃貸への住み替えを検討する場合も、単身向けと夫婦向けでは専有面積・家賃水準が異なるため、想定する住まい方に応じて確認することをおすすめします。
売却資金を使った住み替えを検討される場合は、現在お住まいの物件の売却見込み額と、東区での購入・賃貸費用を突き合わせたシミュレーションが必要です。
具体的な金額は個別の物件・仲介会社にご相談ください。
住まい選びの時点では元気であっても、将来的に介護が必要になる可能性も見据えて検討することをおすすめします。
東区内で確認しておきたい項目は以下の通りです。
- ✓訪問診療・訪問看護に対応するクリニック・事業所が近隣にあるか
- ✓デイサービスの送迎車が入れる道路幅か
- ✓東区いきいき支援センターへの相談のしやすさ
- ✓配食サービス・見守りサービスの対応エリアに含まれるか
- ✓要介護状態になった場合、住み替え(施設入居等)も選択肢に入れるか
高岳・泉方面では東区いきいき支援センター本センターを、大曽根・矢田方面では大曽根駅近くの分室を利用しやすい立地です。
いずれの拠点も東区内全域を担当しているため、相談内容や移動しやすさに応じて確認してください。
訪問診療・訪問看護の対応事業所についても、物件住所を基準に利用可能な事業所を確認しておきましょう。
高低差のあるエリアでは、将来デイサービスの送迎や車いすでの移動が必要になった場合の負担も考慮しておくことをおすすめします。
暮らし方によって適したエリアは異なります。
ここでは3つの想定ケースで、東区内のエリア選びを考えてみます。
ケース1:70代・一人暮らし・車なし
交通利便性と買い物のしやすさを優先するなら、大曽根エリアが候補です。
JR・名鉄・地下鉄・ゆとりーとラインが使え、駅周辺の商業施設で日常の買い物が完結しやすい立地です。
ケース2:歴史的な街並みで元気なうちに住み替えたい方
文化のみち・徳川園周辺は、歴史的建築物と緑豊かな環境が魅力です。
最寄り駅までやや距離がある場所も含まれるため、バス便もあわせて確認した上で判断することをおすすめします。
ケース3:親を近居させたい家族
病院・家族の自宅・スーパーという3点を結ぶ生活圏を優先するアプローチが有効です。
高岳エリアであれば、AOI名古屋病院への近さと駅周辺の買い物環境の両立がしやすい傾向にあります。
エリア・駅単位の条件に加えて、物件そのものの条件確認も欠かせません。
内見・検討時には、以下の項目を確認することをおすすめします。
- ✓エレベーターがあり、地上まで段差なく移動できるか
- ✓玄関、廊下、浴室に段差がないか
- ✓最寄りのバス停と運行本数(地下鉄駅から離れる場合)
- ✓訪問診療・訪問看護・調剤薬局への対応状況
- ✓いきいき支援センターへのアクセス
- ✓近隣スーパーの宅配・ネットスーパー対応の有無
- ✓家族の自宅までの移動時間(近居を想定する場合)
名古屋市営地下鉄は全87駅で、ホームから地上までエレベーターを利用できるバリアフリールートが整備されています。
ただし、利用する出口から物件までの高低差や段差は別途確認が必要です。
特に森下・徳川北部エリアでは、「駅にはエレベーターがあるが、駅から自宅までの経路に高低差がある」というケースも珍しくないため、実際に歩いて確認することをおすすめします。
高齢になって運転免許を返納した後、車に頼らず生活できるかどうかは、老後の暮らしやすさに直結します。
東区は名城線・桜通線・東山線に加え、JR中央本線・名鉄瀬戸線・ゆとりーとラインも使え、特に大曽根エリアは車なし生活を検討しやすいエリアです。
Q. 東区で高齢者に住みやすい駅はどこですか?
A. 交通利便性では大曽根エリア、病院への近さでは高岳エリアが候補になります。
ただし同じ駅の徒歩圏でも高低差の有無が異なるため、現地確認をおすすめします。
Q. 東区の北東部は高齢者には向いていませんか?
A. 一律に向いていないわけではありません。
森下・徳川北部エリアには台地から低地へ移る高低差のある区画が含まれる一方、平坦な区画や閑静な住宅地という魅力もあります。
「東側だから坂が多い」と単純化せず、実際に現地を歩いて確認することをおすすめします。
Q. 東区に大きな病院はありますか?
A. 区内にはAOI名古屋病院(高岳駅から徒歩約6分)があります。
東区葵の名古屋市医師会急病センターは夜間・休日の急病時に対応する施設で、日常の通院先ではありません。
隣接する昭和区の名大病院は、車道・新栄町など区南部から比較的検討しやすい立地です。
Q. 物件価格以外にどのような費用が必要ですか?
A. マンションの場合は月々の管理費・修繕積立金、加えて固定資産税・都市計画税、駐車場代(利用する場合)、引越しや仲介手数料などの諸費用が必要になります。
大曽根・高岳周辺と文化のみち・徳川園周辺、築浅と築古では価格差が大きいため、正確な金額は個別にご相談ください。
当社では、名古屋市16区すべてについて、交通・学区・公園・治安・防災・相場を詳しく解説したエリア情報ガイドを公開しています。
気になる区があればぜひあわせてご覧ください。
東区で高齢者向けのエリアを選ぶ際は、「人気度」ではなく「交通・買い物・医療・高低差・車なし生活のしやすさ」という実用的な条件で判断することが重要です。
大曽根エリアは交通利便性が高く、高岳エリアは病院への近さが魅力ですが、文化のみち・徳川園周辺や森下・徳川北部エリアは歴史や緑豊かな環境という魅力がある一方、高低差の確認が欠かせません。
私たち愛知中央不動産では、高齢者ご本人はもちろん、親御様の住み替え・近居をご検討中のご家族からのご相談も承っております。
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