
給湯器交換、いくらかかる?ガス・エコジョーズ・エコキュートの費用相場を比較
お湯の温度が安定しない。給湯器から聞き慣れない音がする。もう10年以上使っているけれど、交換はいくらかかるのだろう――。給湯器は毎日使う設備なのに、ふだん目にすることが少なく、交換の相場が分かりにくい設備です。
この記事では、「同じタイプのガス給湯器に交換」「エコジョーズに交換」「エコキュートに変更」の3プランに分けて、費用・工期の目安と選び方、交換前に確認しておきたいことをまとめました。2026年の補助制度もあわせて紹介します。
費用・工期の目安
費用
約12〜25万円
同じタイプのガス給湯器に交換、税込
工期
半日〜1日程度
条件により延びることがあります
エコジョーズなら約15〜30万円、エコキュートへの変更は約40〜70万円が目安です(いずれも補助金を差し引く前)。エコキュートの設置工事は1〜2日程度が目安ですが、基礎の施工方法によっては別途養生期間が必要です(第1章)。
目次
- 3つの交換プランと費用
- 給湯器の選び方(種類・号数とタンク容量・機能)
- 交換前の確認(設置場所・配管と排水・ガスと電気)
- 壊れる前に替えるべき?交換時期の目安
- 補助制度
- マンション・賃貸・売却前の注意
- よくある質問とまとめ
1. 3つの交換プランと費用
戸建てでよく見られる「屋外の壁に掛けるタイプのガス給湯器(24号・追い焚き付き)」を例に、3つのプランを比べます。どのプランも、標準的な価格帯の商品を想定しています。
※画像は、プランによる見え方の違いを分かりやすくするためのイメージです。実際の機器・設置状況は住まいによって異なります。
▲ 使用10年以上を想定した施工前イメージ。外壁に掛けたガス給湯器で、本体の色あせや配管まわりの汚れが目立つ。
① 同じタイプのガス給湯器に交換
▲ 同じ位置に、同じ号数・同じ機能の新しいガス給湯器を設置。配管の位置はほぼそのまま。
今と同じ号数・同じ機能(給湯・追い焚き)のガス給湯器に交換するプランです。配管の位置もほぼそのまま使えることが多く、費用と工期をいちばん抑えやすい方法です。リモコン(台所・浴室)も新しいものにセットで交換するのが一般的です。
② 高効率ガス給湯器(エコジョーズ)に交換
▲ エコジョーズに交換。本体の下に、ドレン水を流す細い排水管を設置。排水先は、自治体のルールと現地の排水設備を確認して決める。
排気の熱を再利用して、少ないガスでお湯をつくる「エコジョーズ」に交換するプランです。本体価格は①より上がりますが、毎月のガス代を抑えやすくなります。使用中に出る水(ドレン水)を流すための排水工事が必要になる点が、①との大きな違いです。
③ エコキュートに変更
▲ ガス給湯器を撤去し、コンクリート基礎の上に貯湯タンクとヒートポンプユニットを設置。
空気の熱を利用して、電気料金プランや機種に合わせた時間帯にお湯を沸かし、タンクにためる「エコキュート」に変更するプランです。ヒートポンプユニットと貯湯タンクを置くスペース、タンクを支える基礎、専用の電気回路が必要になるため、費用・工期ともに大きくなります。一方で、国の補助制度の対象になりやすいプランです(第5章)。
プラン別の費用と工期の目安
※表は横にスクロールできます。
| プラン | 費用の目安(税込) | 工期の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ① 同じタイプのガス給湯器に交換 | 約12〜25万円 | 半日〜1日程度 | 費用を抑えたい/数年内に住み替え予定 |
| ② エコジョーズに交換 | 約15〜30万円 | 半日〜1日程度 | ガス代を抑えたい/長く住む |
| ③ エコキュートに変更 | 約40〜70万円 基礎・専用回路込みの想定例 | 設置工事1〜2日程度 基礎の養生期間が別途必要な場合あり | 設置スペースがある/補助を活用したい |
費用に含むもの:本体・リモコン・既存給湯器の撤去処分・標準的な配管接続・試運転。②はドレン排水工事、③は基礎・専用回路の電気工事を含みます。
別途になりやすいもの:設置場所の変更、配管の大幅なやり直し、追い焚き配管の洗浄・交換、③の分電盤交換や電気の契約変更に伴う工事、マンションの特殊な設置方式への対応。
※掲載費用は、補助金を差し引く前の税込目安です。
※工期は目安です。商品の在庫状況や住まいの状態によって前後します。エコキュートは、基礎の施工方法によっては別途養生期間が必要です。お湯が使えない期間は施工会社に確認してください。
※費用は、交換業者の公開価格や弊社の施工実績をもとにした目安です。号数・機能・メーカーによって金額は大きく変わります。③は、ガス給湯器からの変更で基礎・専用回路の工事を含めた弊社の想定例で、設置条件によってはこの範囲に収まらないこともあります。
2. 給湯器の選び方(種類・号数とタンク容量・機能)
給湯器は、種類・大きさ・機能の3つで使い勝手と費用が変わります。
種類(ガスか、電気か)
- ガス給湯器(従来型・エコジョーズ):使うたびにその場でお湯を沸かす「瞬間式」。お湯切れの心配がなく、本体もコンパクトです
- エコキュート:電気料金プランや機種に合わせた時間帯に沸かしてタンクにためる「貯湯式」。光熱費を抑えやすい反面、使う量が多い日は湯切れに注意が必要で、設置スペースも大きくなります
どちらが合うかは、家族の人数やお湯を使う時間帯、今の光熱費、そして「何年住み続ける予定か」で変わります。初期費用の差を光熱費の差で取り戻すには年数がかかるため、数年内に売却や住み替えを考えている場合は、①の同じタイプへの交換が合理的なこともあります。
大きさ(号数・タンク容量):ガス給湯器の「号数」は、水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるかを表します。エコキュートはタンク容量で選びます。
▲ 家族の人数と、号数・タンク容量の目安。
※表は横にスクロールできます。
| 大きさ | 家族の人数の目安 | 使い方のイメージ |
|---|---|---|
| 16号 | 1人 | シャワーと台所を同時に使わない |
| 20号 | 2〜3人 | 冬でなければ同時使用もできる |
| 24号 | 4人以上 | 冬でもシャワーと台所の同時使用がしやすい |
| エコキュート 370L | 3〜4人 | 一般的な家族の使用量 |
| エコキュート 460L | 4〜5人 | お湯をたくさん使う家族 |
※一般的な目安です。人数だけでなく、シャワーと台所を同時に使うかなど、同時に使うお湯の量で選びます。お湯の使い方や地域の水温によっても適したサイズは変わります。
機能(給湯専用・オート・フルオート):
- 給湯専用:蛇口からお湯を出すだけ。お風呂は蛇口からお湯を入れる形で、追い焚きはできません
- オート:ボタンひとつで湯はり・保温・追い焚きができる
- フルオート:オートの機能に加え、湯量が減ると自動で足し湯したり、追い焚き配管を自動で洗浄したりできる
基本は「今と同じ機能」を選ぶと工事がシンプルです。給湯専用から追い焚き付きに変える場合などは、浴槽までの配管工事が追加になり、浴室リフォームと同時に行うと効率的です。
3. 交換前の確認(設置場所・配管と排水・ガスと電気)
給湯器の交換は「本体を付け替えるだけ」と思われがちですが、設置場所や配管の状態によって、選べる機種や費用が変わります。見積もりの前に、次の3点を確認しておくと話がスムーズです。
▲ 機種を決める前に確認する3つのポイント。
① 設置場所とスペース
今の給湯器が「外壁に掛けるタイプ」か「地面に置くタイプ」か、また排気の向きや周囲の窓との距離などを確認します。エコキュートに変更する場合は、貯湯タンク(370Lで幅60cm前後・高さ180cm前後が目安)とヒートポンプユニットを置く場所、搬入経路が必要です。隣家との距離が近い場合は、ヒートポンプの運転音の向きにも配慮します。
② 配管とドレン排水
給水・給湯・ガス・追い焚きの配管が、新しい機種の接続位置と合うかを確認します。エコジョーズは使用中にドレン水が出るため、それを流す排水管を設置します。排水先は、自治体のルールと現地の排水設備を確認して決めます。排水経路が確保しにくい場合は、排水工事の費用が加わったり、機種選びが変わったりすることがあります。
③ ガスの種類と電気の容量
ガス給湯器は、都市ガスかプロパンガス(LPガス)かによって機種が異なります。本体の表示ラベルで確認できます。号数を上げる場合は、ガスメーターが対応しているかの確認も必要です。エコキュートは200Vの専用回路が必要になるため、分電盤や電気の契約容量も確認します。
現場から:給湯器は冬場に故障が増えやすく、急な交換依頼が集中する時期は、希望の機種がすぐ手に入らないこともあります。壊れてから慌てて決めると、設置条件の確認や機種の比較が十分にできないまま工事になりがちです。交換時期の考え方は、次の章で紹介します。
4. 壊れる前に替えるべき?交換時期の目安
家庭用ガス給湯器の設計上の標準使用期間は、一般に製造から10年とされています。もちろん10年で必ず壊れるわけではありませんが、年数がたつほど修理用の部品が手に入りにくくなり、修理できないケースも増えてきます。
交換を検討したいサイン
- お湯の温度が安定しない、お湯になるまでに時間がかかる
- 点火時に「ボン」という音や、聞き慣れない異音がする
- 排気口に黒い煤が付く、いつもと違うにおいがする
- 本体の下に水漏れの跡がある
- リモコンにエラー表示が繰り返し出る
※寒い日に排気口から見える白い湯気は、故障ではない場合があります。
煤や異臭がある場合は、不完全燃焼のおそれもあるため、使用を中止し、ガス事業者やメーカーに相談してください。
修理か交換かの考え方
使用年数が短く、故障が一部の部品に限られるなら、修理で十分なことも多いです。メーカー保証や延長保証の期間内なら、まず保証の内容を確認しましょう。一方、使用が10年前後になり、修理費が数万円以上かかる場合は、交換と両方の見積もりを取って比べるのがおすすめです。「完全に壊れてから」ではなく、10年前後を目安に一度点検・見積もりをしておくと、機種や業者を比べて選ぶ余裕が持てます。
浴室リフォームとの同時交換
浴室をユニットバスに交換するときは、追い焚き配管や浴室リモコンの工事もあわせて行えるため、給湯器が10年前後なら同時交換を検討する価値があります。浴室の費用については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
5. 補助制度
給湯器は家庭のエネルギー消費の大きな割合を占めるため、国の補助制度が用意されています。ただし、対象になる機種と条件は制度ごとに違います。従来型のガス給湯器への交換(①)は、基本的に補助の対象外です。
給湯省エネ2026事業(エコキュートなど)
高効率給湯器の導入を支援する経済産業省の制度です。給湯器の交換だけでも対象になるのが特徴です。
※表は横にスクロールできます。
| 対象機器・工事 | 補助額(1台あたり) |
|---|---|
| エコキュート | 基本額7万円+性能加算3万円(最大10万円) |
| ハイブリッド給湯機 | 基本額10万円+性能加算2万円(最大12万円) |
| エネファーム | 17万円 |
| (撤去加算)電気温水器の撤去 | +2万円 |
| (撤去加算)電気蓄熱暖房機の撤去 | +4万円 |
- 対象機器は、省エネ性能などの要件を満たした登録製品に限られます。性能加算は、より高い性能要件を満たす機種が対象です
- エコジョーズは、この制度の対象外です
- 撤去加算は、既存のエコキュートを撤去する場合は対象外です
- 2025年11月28日以降に着工した工事が対象で、申請は登録された施工業者が行います(お客さまが直接申請するものではありません)
- 交付申請の受付は遅くとも2026年12月31日までです。これとは別に、工事着手後に予算枠を確保する「交付申請の予約」は、遅くとも2026年11月16日まで受け付けます。いずれも予算上限に達した時点で終了します
みらいエコ住宅2026事業(リフォームと一緒に)
給湯器の交換だけでは対象になりませんが、断熱改修などのリフォームと組み合わせる場合は、「みらいエコ住宅2026事業」でエコジョーズも補助の対象になります。
※表は横にスクロールできます。
| 対象設備 | 補助額 |
|---|---|
| エコキュート・ハイブリッド給湯機 | 45,000円/戸 |
| エコジョーズ・エコフィール | 30,000円/戸 |
- 居室1室のすべての開口部の断熱改修などの「要件化工事」とあわせて行う必要があります
- 原則として2016年12月31日以前に建てられた住宅が対象で、補助額の合計は原則として5万円以上が必要です
- 同じ給湯器で、給湯省エネ2026事業と重ねて補助を受けることはできません
賃貸の集合住宅では、エコジョーズへの交換を支援する賃貸集合給湯省エネ2026事業という別の制度もあります。
どの制度も、予算に達し次第受付が終了します。特に年末に近い時期は受付状況が変わりやすいため、契約前に公式サイトで最新情報を確認してください。名古屋市や周辺の自治体が独自に補助を行っている場合もあるので、あわせて確認すると安心です。
6. マンション・賃貸・売却前の注意
分譲マンションにお住まいの方
マンションの給湯器は、玄関横のパイプシャフト(PS)内やバルコニーに設置されていることが多く、設置方式や排気の向きに合った機種を選ぶ必要があります。給湯器は専有部分として扱われることが多いものの、設置場所が共用部分にあたるため、管理規約で機種や工事の届出が決められている場合があります。エコジョーズはドレン水の排水先が確保できないと設置が難しく、エコキュートはスペースの都合で導入できないことも多いため、まず管理会社に確認しましょう。
賃貸住宅にお住まいの方・オーナー様
賃貸住宅の給湯器は、基本的に貸主の設備です。不具合がある場合は、自分で業者を手配する前に、大家さんや管理会社に連絡してください。オーナー様にとっては、入居者の暮らしに直結する設備なので、使用年数を把握して計画的に交換すると、急な故障によるトラブルを減らせます。
売却前なら、交換を決める前に相談を
給湯器は、買主が内見で年式を確認することの多い設備です。ただし、売却前に必ず交換が必要というわけではありません。正常に使えているなら現状のまま売り出し、使用年数や不具合の有無をきちんと伝える方法もあります。故障している場合も、交換してから売るか、価格に反映して現状のまま売るかを、工事前に比較しておくと安心です。
7. よくある質問とまとめ
Q 交換工事は何時間くらいかかりますか?
A 同じタイプのガス給湯器への交換なら、半日程度で終わることが多いです。エコキュートへの変更は、基礎や電気工事があるため設置工事に1〜2日程度が目安です。基礎の施工方法によっては、別途養生期間が必要です。お湯が使えない期間は施工会社に確認し、日程を相談しましょう。
Q 号数を大きくしたほうがいいですか?
A 冬場にシャワーと台所を同時に使うとお湯の勢いが落ちるなど、不便を感じているなら検討の余地があります。ただし、ガスメーターや配管の対応も確認が必要です。不便がなければ、今と同じ号数で十分な場合が多いです。
Q エコキュートにすると光熱費は安くなりますか?
A 一般的には給湯にかかる光熱費を抑えやすいとされていますが、電気料金プランやお湯の使い方、今のガスの種類によって差は変わります。初期費用との差を何年で取り戻せるかも含めて検討するのがおすすめです。
Q 修理と交換、どちらがいいですか?
A 使用年数が短く、部品交換で直る場合は、修理で十分なこともあります。10年前後で修理費が高額になる場合は、交換の見積もりと比べて判断しましょう。
Q 補助金の申請は自分でするのですか?
A 給湯省エネ2026事業・みらいエコ住宅2026事業とも、登録された施工業者が申請手続きを行います。契約前に、依頼する業者が登録事業者かどうかを確認してください。
給湯器交換の費用は、どの種類を選ぶかと、設置場所・配管の条件で大きく変わります。同じタイプのガス給湯器なら約12〜25万円、エコジョーズは約15〜30万円、エコキュートへの変更は約40〜70万円が目安です(補助金を差し引く前)。まず「今の使い方で困っていること」と「あと何年住むか」を整理すると、どのプランが合うかが見えてきます。
「うちの給湯器は、修理と交換どちらがいいだろう」と迷ったときは、ぜひ一度ご相談ください。設置場所や配管の状態を拝見したうえで、交換しなくてもいい場合は、その理由も含めてお伝えします。
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- 給湯省エネ2026事業(経済産業省)「事業概要」(補助額・撤去加算・申請期間・申請者)
- 給湯省エネ2026事業「エコキュートの要件」(基本額・性能加算の要件)
- 給湯省エネ2026事業「撤去加算」
- LIXIL「先進的窓リノベ2026・みらいエコ住宅2026 制度説明」(高効率給湯器の補助額)
- みらいエコ住宅2026事業「対象設備・補助額」(高効率給湯器の補助額)
- 賃貸集合給湯省エネ2026事業「事業概要」
- 賃貸集合給湯省エネ2026事業「ドレン排水について」
- リンナイ よくあるご質問(排気口から出る白い湯気)
- 東京電力エナジーパートナー「エコキュートの設置工事」(基礎の工事)
- くらしのマーケットマガジン「給湯器交換の費用相場」(タイプ・号数別の費用、交換時期の目安)
※本記事の費用・工期は上記出典および弊社が取り扱った工事をもとにした税込の目安であり、給湯器の種類・号数・機能・メーカー、設置場所や配管の状態により変動します。メーカー価格は改定される場合があります。掲載画像は、プランによる見え方の違いを分かりやすくするためのイメージであり、実際の機器・設置状況は住まいにより異なります。補助制度の内容は2026年11月時点の情報です。予算の状況により受付が終了する場合があるため、最新の情報は各制度の公式サイトでご確認ください。分譲マンションで工事を行う場合は、事前に管理規約および管理組合への届出の要否をご確認ください。賃貸住宅の場合は、賃貸借契約の内容をご確認のうえ、必要に応じて貸主・管理会社の承諾を得てください。
