
秋冬は住まいの「防犯」を見直す|空き巣対策と内見で見る家・夜道のチェックポイント
季節の暮らしシリーズ|秋 第3回
日が短くなる季節は「防犯」に注意
──家と周辺環境のチェックポイント
秋から冬にかけて、日の入りはどんどん早まります。 帰宅する時間には、もうあたりが暗いという日が増えてきます。 防犯は「住んでからの工夫」と「住む前の確認」の両方で考えると、無理なく対策できます。
愛知中央不動産|住まいと暮らしのコラム
暗くなる季節に、まず見直す5つ
- 短時間の外出でも、窓・玄関の鍵を必ずかける
- 2階の窓・トイレや浴室の小窓の施錠も確認する
- 玄関まわり・勝手口に、人感センサーライトを付ける
- 敷地の植栽や物置で、死角ができていないか見る
- 夜に一度、駅から自宅まで実際に歩いてみる
この5つは、費用がほとんどかからないか、数千円でできることばかりです。 記事の最後に、内見のときに使えるチェックリストも用意しました。
日が短くなる秋は、夜の住環境を確認するいい機会
名古屋の日の入りは、8月15日の18:42から、11月15日には16:47へ。 約3か月で1時間55分早くなります。
+ 名古屋の日の入り時刻を見る
日の出・日の入り時刻(数値で見る)
| 日付 | 日の出 | 日の入り |
|---|---|---|
| 8月15日 | 5:12 | 18:42 |
| 9月15日 | 5:35 | 18:00 |
| 10月15日 | 5:58 | 17:18 |
| 11月15日 | 6:27 | 16:47 |
| 12月15日 | 6:53 | 16:42 |
出典:国立天文台暦計算室「日の出入り@名古屋(愛知県)2026年」
日没が早くなる秋から冬は、帰宅時間帯の街灯、人通り、玄関まわりの暗がりなど、 昼間の内見では分からない部分を確認しやすい季節です。 暗い時間が長くなること自体は変えられないので、 家と周辺の条件を知っておくのが現実的な備えになります。
なお、住宅を狙った侵入窃盗そのものも過去の話ではありません。 2025年には全国で17,152件発生し、前年より7.2%増加しています。 1日あたりにすると、約47件です。
空き巣は、どこから入ってくるの?
まず、いちばん知っておきたいデータから。
警察庁の最新データを見ると、侵入手段は住宅の種類によって異なります。
住宅タイプで違う。注意したいのは「無締り」と「ガラス破り」
| 住宅の種類 | 1位 | 2位 |
|---|---|---|
| 一戸建住宅 | ガラス破り | 無締り(無施錠) |
| 共同住宅(3階建以下) | 無締り(無施錠) | ガラス破り |
| 共同住宅(4階建以上) | 無締り(無施錠) | 合かぎ |

一戸建住宅では「ガラス破り」が最も多く、次いで「無締り」。 一方、共同住宅では「無締り」が最も多くなっています。 共通して言えるのは、窓と出入口の対策が重要ということです。
無締りによる被害が多いことからも、施錠は最も基本的で重要な防犯対策の一つです。 高価な防犯設備を検討する前に、まず玄関・窓・勝手口を確実に施錠する習慣をつけましょう。
つまり我が家では? 「ゴミ出しだけ」「子どものお迎えだけ」といった短時間の外出でも、必ず施錠してください。 そして忘れがちなのが、2階の窓、トイレ・浴室の小窓、勝手口です。 在宅中でも、使っていない部屋の窓は閉めておくのが安全です。
+ 2025年(令和7年)の発生状況を数字で見る
侵入窃盗の発生状況(数値で見る)
| 項目 | 2025年(令和7年) | 前年比 |
|---|---|---|
| 侵入窃盗の認知件数 | 47,233件 | +9.8% |
| 住宅対象侵入窃盗 | 17,152件 | +7.2% |
| 発生場所が一戸建住宅の割合 | 29.1% | — |
| 1日あたりの住宅被害(換算) | 約47件 | — |
出典:警察庁「令和7年の犯罪情勢」および「住まいる防犯110番」をもとに作成。
「5分」が分かれ目になる
もうひとつ、対策を考えるうえで役に立つデータがあります。 侵入に手間取ったとき、犯人がどれくらいであきらめるかという調査です。
侵入をあきらめる時間(数値で見る)
| あきらめるまでの時間 | 割合(%) |
|---|---|
| 2分以内 | 17.1 |
| 2分を超え5分以内 | 51.4 |
| 5分を超え10分以内 | 22.9 |
| 10分以上 | 8.6 |
| 5分以内の合計 | 68.5 |
出典:警察庁「住まいる防犯110番」に掲載された調査結果をもとに作成。

2分以内が17.1%、2分〜5分が51.4%。合わせて約7割が5分以内であきらめています。 つまり防犯の考え方は「絶対に破られない家にする」ことではなく、 「時間がかかりそうだ」と思わせることにあります。
つまり我が家では? 補助錠をもう1つ付ける、窓に防犯フィルムを貼る、面格子を付ける—— どれも「破るのに時間がかかる」状態をつくる工夫です。 1か所あたり数千円から始められるものもあります。
ここまでのポイント
- 侵入手段は住宅タイプで違う。戸建てはガラス破り、共同住宅は無締りが最多
- 約7割は5分以内であきらめる。「手間がかかりそう」と思わせる
- 暗い時間が長くなる秋冬は、光と見通しを意識する
住んでから、できる防犯は?
お金をかけずにできること
- 短時間の外出でも必ず施錠──2階の窓、小窓、勝手口も含めて
- 足場になるものを置かない──エアコン室外機、物置、脚立、ポリバケツ。2階の窓へ上がる踏み台になります
- 敷地の見通しをよくする──伸びた植栽を剪定する。外から見えない場所は、侵入する側にとっても隠れやすい場所です
- 郵便物をためない──ポストにたまった郵便物は、留守のサインになります
- ご近所との挨拶──「知らない人がいたら分かる」状態は、それ自体が抑止になります
数千円〜数万円でできること
- 人感センサーライト──玄関、勝手口、駐車場、建物の裏側。暗がりをなくすのが目的です
- 補助錠(ワンドア・ツーロック)──窓・玄関ともに、鍵が2つあるだけで手間が増えます
- 防犯フィルム──ガラス破りへの対策。全面に正しく施工されているかが重要です
- 防犯砂利──建物の裏手や窓の下など、人目につきにくい場所に
- 防犯カメラ・ダミーを含む警告ステッカー──「見られている」という表示自体に抑止効果が期待できます
- タイマー式の照明──長期不在時に、決まった時間に点灯させます
CP部品という目印
防犯建物部品(CP部品)は、官民合同会議の試験で 「5分以上、侵入に耐える」と認められた製品につけられる共通標章です。 玄関ドア、錠、ガラス、面格子、シャッターなどにあります。
前述のとおり約7割が5分以内であきらめることを踏まえた基準です。 新しく設備を選ぶときは、CPマークの有無を一つの目安にしてみてください。
※CP部品は一定の試験基準をクリアした製品ですが、 実際の住宅であらゆる侵入行為を5分以上防げることを保証するものではありません。
マンションと戸建てで、見るところは違う?
マンション
- オートロックは万能ではありません──入居者に続いて入る「共連れ」があります。エントランスで後ろに人がいるときは注意を
- 共用廊下・階段の見通しと明るさ──外廊下型か内廊下型か、夜の照明はどうか
- 防犯カメラの位置と台数──エントランス、エレベーター内、駐車場、ゴミ置き場
- 1階・上層階──1階は外部から接近しやすいため、バルコニーや窓まわりを確認。上層階でも、非常階段・隣接建物・共用部などからバルコニーへ接近できる構造になっていないか確認しましょう
- 駐輪場・駐車場・ゴミ置き場──外部の人が入りやすい場所です。施錠や照明の状況を見てください
- 管理状況──掲示板が整理されているか、清掃が行き届いているか。管理状況を判断する手がかりの一つになります
戸建て
- 道路からの見通し──高い塀で完全に囲うと、外からの視線が届かなくなります。見通しと目隠しのバランスが大切です
- 建物の裏側・側面──人目につかない面の窓が狙われます。ここに人感センサーライトを
- 角地・接道状況──道路から見通しが良いか、反対に植栽・塀・駐車車両などによって死角が生まれていないか確認します
- 隣家との距離──密集地は人目がある一方、建物の間が死角になることもあります
- カーポート・物置・雨どい──2階へ上がる足場になっていないか
住む前に確認したい防犯は?

ここからは、内見のときに見ておきたい点です。できれば夜にも一度、現地を見てください。
- 玄関ドアの鍵──ディンプルキーなど、防犯性の高い錠か。鍵が2つあるか。CPマークはあるか
- 1階の窓・小窓──面格子、シャッター、雨戸の有無。クレセント錠だけでないか
- 建物の裏側にまわってみる──外から見えない窓がどこにあるかを確認します
- 足場になるものがないか──室外機、物置、フェンス、カーポートの屋根
- 夜の照明──玄関、駐車場、建物まわり。センサーライトの有無
- 周囲の街灯──最寄り駅・バス停から自宅までの道に、どれくらい街灯があるか
- 人通りと店舗──夜も開いているコンビニや店舗があるか。まったく人通りがない区間の長さ
- 「こども110番の家」の掲示──地域の見守り体制を知る手がかりの一つです
- マンションなら共用部の管理状況──前述のとおり
私たちが物件をご案内するときは
日中の内見だけでは、夜の様子は分かりません。 そこで、気になる物件については時間帯を変えたご案内や、 最寄り駅から現地まで実際に歩いてみることをおすすめしています。
街灯の間隔、人通り、夜も開いている店の位置——このあたりは、 歩いてみないと分からない部分です。 秋シリーズ第1回(日当たり)でも 時間帯を変えた内見をおすすめしましたが、防犯の観点でも同じことが言えます。
夜道と周辺環境は、どう確かめる?
防犯は、家そのものだけでなく周辺環境で決まる部分がかなりあります。 「駅からの道が明るいか」「夜も人通りがあるか」「近くに交番があるか」—— こうしたことは、地図だけでは分かりません。

とはいえ、まずはその街の全体像を知っておくと、現地を見るときの目線が変わります。 愛知中央不動産では、名古屋市16区それぞれについて、 交通・買い物・学区・治安・防災・不動産相場などをまとめたエリアガイドを公開しています。
つまり物件探しでは? 気になるエリアが決まったら、昼と夜の2回、駅から現地まで歩いてみるのがいちばん確実です。 「昼は静かでいい街だと思ったが、夜は街灯が少なかった」ということは実際にあります。
お住まいの地域の最新状況を知るには
愛知県警察は、県内および名古屋市の犯罪発生状況を毎月公表しています。 住宅対象侵入盗の件数や、そのときどきの注意喚起がまとまっているので、 気になる方は定期的に目を通しておくと安心です。
防犯と「住まいの性能」はつながっています
窓は、防犯と断熱の両方に関わる部分です。 防犯フィルムや面格子、シャッターの追加は防犯に、 複層ガラスや内窓は断熱に効きます。 内窓を設置すると開口部が二重になるため、侵入時の手間が増える可能性はあります。
※一般的な内窓そのものが防犯性能を保証するわけではありません。 防犯を重視する場合は、CP部品など防犯性能が確認された製品も検討しましょう。
窓の断熱については、秋シリーズ 第2回「冬が来る前に『窓』を見直す」で 詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
気になる物件があれば、新着の売買物件一覧から お気軽にお問い合わせください。
住まいのことは、地元の私たちに。
防犯や夜の周辺環境は、間取り図や写真では分からない部分です。愛知中央不動産では、時間帯を変えたご案内や、駅から現地まで一緒に歩くご提案もしています。
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愛知中央不動産
季節の暮らしシリーズ|秋(全4回)
- 第1回:秋の内見は「日当たり」に注目
- 第2回:冬が来る前に「窓」を見直す
- 第3回:日が短くなる季節は「防犯」に注意(この記事)
- 第4回:年内に家を売るなら秋から準備(近日公開)
夏シリーズ(全4回)もあわせてどうぞ
