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名古屋の地下街を徹底比較|名駅・栄・伏見の主要地下街と違いをわかりやすく解説

ランドマーク紹介

橋本 侑弥

筆者 橋本 侑弥

不動産キャリア15年

宅地建物取引士  不動産業界キャリア15年。賃貸仲介を中心に、市場データ分析と広告戦略を強みとしてきました。名古屋市内の複数エリアで現場経験があり、地域の生活情報にも精通。最新のマーケティング手法を活かした客付け・売却提案を得意とします。名古屋市東区出身、昭和区在住。

名古屋の地下街を徹底比較|名駅・栄・伏見の主要地下街と違いをわかりやすく解説

結論|目的別・行くべき地下街

迷ったらここから。
詳しい理由は本文で解説します

新幹線から名古屋めし

エスカ

新幹線口から最も近い地下街

名鉄・近鉄・地下鉄の乗換

サンロード

1957年開業・日本最古の本格地下街

名駅から国際センター方面

ユニモール

雨に濡れず桜通を東へ移動

栄で買い物

サカエチカ

三越・スカイルなどと直結

栄〜久屋大通を地下移動

セントラルパーク

市公表資料で最大規模の地下街

昭和レトロを味わう

伏見地下街

長者町繊維街から生まれた異色の地下街

名古屋市内の地下街

約17万㎡

東京・大阪に次ぐ規模(名古屋市)

最初の地下街が誕生

1957年

サンロード(当時はナゴヤ地下街)

市公表資料上の最大規模

約56,624㎡

セントラルパーク(2017年調査値)

2026年の注目トピック

メイチカが9月4日リニューアル

約3年半の休業を経て再開

※面積は名古屋市公表資料(各地下街管理会社調査による平成29年4月1日現在)に基づきます。
営業時間・店舗情報は変動するため、訪問前に各地下街の公式サイトでご確認ください。
本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。

「名古屋の地下街、結局どこがどこ?」——名古屋に来た方から、こうした声をよく聞きます。
名古屋駅の地下は複数の地下街が連続しているため、「地下街」という一つの巨大施設に見えますが、実際にはそれぞれ名称・管理者・特徴が異なります。

名古屋市内の地下街は約17万㎡で、東京・大阪に次ぐ規模です。
最初の地下街が誕生したのは1957年。
以来70年近くにわたって、名古屋の地下には独自の商業空間と歩行者ネットワークが広がってきました。

この記事では、名駅・栄・伏見の主要地下街を一つずつ、歴史・特徴・使い分けまで整理してご紹介します。
不動産の仲介という仕事柄、私たちは「雨の日でも駅まで濡れずに行けるか」「夏の暑さを避けて移動できるか」といったご相談もいただきます。
地下街は観光施設であると同時に、名古屋で暮らす人にとっての日常の移動インフラでもあります。
後半では、そうした「暮らし目線」での地下街の価値についてもお伝えします。
観光で名古屋を訪れる方はもちろん、これから名古屋で暮らす方、すでに名古屋にお住まいの方にも役立つ内容を目指しました。

目次
  1. なぜ名古屋には地下街が多い?|3つの時期で読み解く
  2. まずは比較|名古屋の主要地下街 早見表【面積・開業年】
  3. サンロード|1957年開業、名古屋地下街の原点
  4. ユニモール|名古屋駅から国際センターまで地下で歩ける
  5. エスカ|新幹線口から最も近く、名古屋めしの宝庫
  6. 名駅にはまだある|Gate Walk・ミヤコ・キタチカ・メイチカ
  7. サカエチカ|栄で買い物するならまずここ
  8. セントラルパーク|栄から久屋大通まで地下でつながる
  9. 伏見地下街|長者町繊維街が生んだ昭和レトロな空間
  10. 目的別・行くべき地下街 早見表
  11. なぜ名駅の地下は「迷宮」と呼ばれる?迷わないコツ
  12. 不動産目線|地下街が近い街は暮らしやすい?
  13. よくある質問
  14. まとめ|地下街は「観光」と「暮らし」の両方を支えている
なぜ名古屋には地下街が多い?|3つの時期で読み解く

名古屋市によると、市内の地下街は約17万㎡あり、東京・大阪に次ぐ規模です。
なぜこれほど地下街が発達したのか、名古屋市公式資料では建設時期を3つに分けて説明しています。

第一期(昭和30年代)|地下鉄と一緒に地下街が誕生

地下鉄の建設にあわせて地下街が一体的に施工され、名古屋地下街(現在のサンロード)が1957年3月に開業しました。
その後も地下鉄の開通にあわせて地下街が次々と開業していきます。
名古屋駅周辺では、地下街と周辺のビルが同時期に建設され、相互に接続されていきました。
この「地下街とビルが最初からつながっている」という構造が、後の名駅地下ネットワークの土台になっています。

第二期(昭和40年代)|車社会が地下街を大きくした

自家用車の急激な増加により、都心部の駐車場不足が顕著になってきた時期です。
ユニモール(1970年開業)やエスカ(1971年開業)は、地下駐車場とともに地下街が整備されました。
名古屋市の2017年時点の調査資料では、ユニモールの駐車場面積は約8,954㎡、エスカは約9,816㎡と、いずれも店舗面積を上回る規模でした。
「地下街=買い物空間」というより、「駐車場と一体で整備された都市インフラ」という側面が強かったことが分かります。

第三期(昭和50年代)|防災を意識した最後の世代

1972年に起こった大阪千日ビル火災をきっかけに、地下街の防災上の問題が指摘されました。
以後、「地下街の新増設は公益上真にやむを得ないもの以外は厳に抑制する」という基本方針が国から出されています。
テルミナ(1976年開業、2015年にゲートウォークへ改称)やセントラルパーク(1978年開業)は、この方針が出される前から計画されていたものの、こうした背景を踏まえつつ建設されました。
つまり、名古屋の主要な地下街はこの時期でほぼ出そろったことになります。

名古屋の地下街は「店」だけではない

ここで押さえておきたいのは、名古屋の地下街が単なる商業施設ではないという点です。
駅とビル、ビルとビルを結ぶ歩行者ネットワークとしての機能を持っており、名古屋市も地下街を「道路又は駅前広場の区域内にある公共地下歩道等と店舗等が一体となった地下施設」と定義しています。
名古屋は道路幅が広く、地上を横断するのに時間がかかる場所も多いため、地下の歩行者動線が発達したという背景もあります。
この「移動インフラ」という性格は、後半の暮らし目線の章でも重要になります。
名古屋市も地下街の防災対策に対する助成を行うなど、公共性の高い施設として安全性の確保に取り組んでいます。

まずは比較|名古屋の主要地下街 早見表【面積・開業年】

名古屋市が公表している地下街の一覧をもとに、主要な地下街を整理しました。
「どこが一番大きいのか」という疑問にも、この表で答えが見つかります。

地下街 エリア 開業 延べ面積 特徴
サンロード名古屋駅1957年3月約11,384㎡名鉄・近鉄・地下鉄と接続
キタチカ名古屋駅1957年7月約708㎡2021年に新名フード地下街から改称
メイチカ名古屋駅1957年11月約2,993㎡2026年9月4日リニューアル予定
ミヤコ地下街名古屋駅1963年9月約3,646㎡錦通の地下、名駅東側の動線
ユニモール名駅〜国際センター1970年11月約27,364㎡桜通地下、長い地下通路
エスカ名駅太閤通口1971年12月約29,180㎡新幹線口直近、名古屋めし
Gate Walk名古屋駅1976年11月約7,228㎡旧テルミナ、JR駅前広場地下
栄森の地下街栄1957年11月約13,048㎡栄の地下街同士をつなぐ
サカエチカ栄1969年11月約13,887㎡三越・スカイルなどと接続
セントラルパーク栄〜久屋大通1978年11月約56,624㎡久屋大通公園の地下、最大規模
伏見地下街伏見1957年11月約2,712㎡昭和レトロな雰囲気

※面積は名古屋市公表資料に基づく延べ面積(各地下街管理会社調査による平成29年4月1日現在)です。
比較の統一性を保つため、この表では市の同一資料の数値を用いています。
各施設が公式サイトで公表している最新の面積とは異なる場合があるため、個別の章では現在の公式値もあわせてご紹介しています。
このほか、名駅地区にはダイナード・近鉄パッセ地下街、その他地区には金山地下街もあります。

サンロード|1957年開業、名古屋地下街の原点
開業:1957年3月18日運営:名古屋地下街株式会社延べ面積:約11,384㎡強み:名鉄・近鉄・地下鉄の乗換動線

日本最古の本格的地下街として誕生

サンロードは1957年3月18日に開業した、日本最古の本格的地下街とされています。
興味深いのは、この地下街の下を走る地下鉄東山線の開通(同年11月15日)よりも先にオープンしていることです。
つまり名古屋では、地下鉄より先に地下街ができていたことになります。

開業時の名称は単に「ナゴヤ地下街」で、「モグラのチカちゃん」というマスコットも生まれました。
その後、1964年に第二次工事、1969年に第三次工事が完成して地下街が拡張され、1972年11月の大規模改修工事完了を機に、同年12月から「サンロード」へと名称変更されています。
1990年代には「ナゴヤ地下街サンロード」から「名駅地下街サンロード」へと再び呼称が変わりました。

名鉄・近鉄・地下鉄をつなぐ乗換動線

サンロードは名駅通の地下に位置し、地下鉄東山線名古屋駅の南改札正面にあたります。
名鉄名古屋駅・近鉄名古屋駅からも直接アクセスでき、ミッドランドスクエアなど周辺のビルとも接続しています。
買い物スポットというより、「乗換の通り道」として覚えると分かりやすい地下街です。
内部は平行した2本の通路にファッション・飲食店などが並ぶ構造になっています。
この地下街を建設・運営する名古屋地下街株式会社は、開業に先立つ1953年に設立されました。
設立時の取締役には、周辺にビル建設を計画していた新聞社・トヨタグループ・名鉄といった企業の代表者が名を連ねていたとされています。

2026年は名駅再開発で地下動線が変化中

2026年は、名古屋駅周辺の地下動線が大きく動いている年です。
2026年2月28日をもって名鉄百貨店本店と近鉄パッセが営業を終了し、3月1日以降、周辺の地下通路の一部が閉鎖されました。
これはリニア中央新幹線の開業を見据えた「名古屋駅周辺まちづくり構想」に基づく再整備の一環です。
サンロード自体は通常どおり営業していますが、これまで慣れ親しんだ通路が使えなくなっているケースもあります。
なお、閉鎖されていた通路のうち、名鉄バスターミナルビル方面への連絡通路は2026年4月22日から再開されています。
久しぶりに名駅の地下を歩く方は、最新の案内図で経路を確認しておくと安心です。

ユニモール|名古屋駅から国際センターまで地下で歩ける
開業:1970年11月施設全体:約28,988㎡(施設公式)駐車場等:約8,414㎡強み:名駅東側への地下移動

1970年、地下駐車場とともに開業

ユニモールは1970年11月に開業した、桜通の地下に広がる地下街です。
前章で触れたとおり、この時期は自家用車の増加により都心部の駐車場が不足していた頃で、ユニモールも地下駐車場とセットで整備されました。
現在の施設公式情報では施設全体で約28,988㎡、うち駐車場等が約8,414㎡を占めており、駐車場と一体で整備された地下街であることが分かります。

桜通線の開通で国際センターまでつながった

1989年に地下鉄桜通線が開通したことで、名古屋駅から国際センター駅までが地下通路で結ばれました。
名駅の東側、大名古屋ビルヂング方面から国際センター方向へ移動する際の主要ルートになっています。
「名駅から東へ向かうならユニモール」と覚えておくと、地上に出ずに移動できる範囲が一気に広がります。

雨の日・猛暑日に特に強い

ユニモールの真価が発揮されるのは、雨の日や真夏です。
名古屋駅から国際センター駅まで、傘を差さずに移動できるという利便性は、日常の通勤・通学でも大きな意味を持ちます。
ファッション・雑貨から飲食店まで幅広い店舗が並び、通り抜けるだけでなく買い物や食事にも使える構成です。
2012年から2015年にかけて大規模な改装工事が行われ、現在の明るい空間に生まれ変わりました。

エスカ|新幹線口から最も近く、名古屋めしの宝庫
開業:1971年12月延べ面積:約29,180㎡駐車場:約9,852㎡(施設公式)強み:名古屋めし・お土産

新幹線開業を受けて整備された地下街

エスカは1971年12月に開業した、名古屋駅太閤通口(新幹線口)駅前広場の地下に広がる地下街です。
1964年の東海道新幹線開業を受けて整備が進められました。
「エスカ(ESCA)」という名称は、"EKINISHI SHOPPING CENTER AVENUE"の頭文字に由来しています。
ユニモールと同様、地下1階が店舗フロア、地下2階が公共駐車場という構造です。

なぜ名古屋めしの店が多いのか

エスカの最大の特徴は、名古屋めしの飲食店とお土産店が集中していることです。
これは「名古屋駅の新幹線改札口から最も近い商業施設」という立地が大きく関係しています。
新幹線で名古屋を訪れた人が最初にたどり着く地下街であり、逆に名古屋を発つ人が最後に立ち寄る場所でもあるためです。

みそかつ・味噌煮込みうどん・きしめん・名古屋コーチンなど、名古屋めしを一通り味わえる店舗がそろっています。
味噌煮込みうどんの「山本屋本店」は、1971年のエスカ開業当初から営業を続けている老舗です。
お土産店も充実しており、新幹線に乗る直前にまとめて購入できる利便性があります。

観光客と地元民で使い分けが分かれる

エスカは名古屋を訪れる方にとって最も分かりやすい地下街ですが、名古屋で暮らす人にとっては少し性格が異なります。
日常の買い物や通勤ではサンロード・ユニモールを使い、来客をもてなす時や手土産が必要な時にエスカへ向かう——という使い分けをしている方も多いようです。
なお、エスカから名駅東側の地下街へ行く場合、地下ルートは上下移動が多いため、通常は名古屋駅のコンコースを通るほうがスムーズです。
これは、名鉄電車や地下鉄東山線の線路の下をくぐる必要があるためで、名駅の地下が「迷宮」と呼ばれる理由の一つでもあります。

名駅にはまだある|Gate Walk・ミヤコ・キタチカ・メイチカ

名古屋駅周辺には、ここまで紹介した3つ以外にも複数の地下街があります。
それぞれ規模は小さめですが、名駅の地下ネットワークを構成する重要なピースです。

Gate Walk(ゲートウォーク)

1976年11月に「テルミナ」として開業し、2015年に「Gate Walk」へ改称されました。
名古屋駅桜通口側、JRセントラルタワーズ前の駅前広場の地下に位置します。
延べ面積は約7,228㎡で、JR名古屋駅からの動線上にあるため、通勤・通学で日常的に通る方も多い地下街です。

ミヤコ地下街

1963年9月開業、延べ面積約3,646㎡。
名駅通との交差点から東へ向かう錦通の真下に位置し、東端はセンチュリー豊田ビル、西端はサンロードと接しています。
1963年に名古屋都(みやこ)ホテルが開業した際に開設されたことから、この名前がつきました。

キタチカ

1957年7月開業と、サンロードに次いで歴史のある地下街です。
延べ面積は約708㎡と小規模ですが、2021年2月1日付で「新名フード地下街」から「キタチカ」へ改称されました。
名前が変わったことで「新しい地下街ができた」と勘違いされることもありますが、実は名駅で2番目に古い地下街です。

メイチカ|2026年9月4日、約3年半ぶりに復活

2026年の名駅地下街で最大のトピックが、メイチカのリニューアルオープンです。
メイチカは1957年11月、地下鉄東山線の開通と同時に開業した地下街で、延べ面積は約2,993㎡。
66年にわたって営業を続けてきましたが、リニア中央新幹線の開業を見据えた名古屋駅前広場の再整備にあわせ、換気空調設備の更新のため2023年3月31日をもって一時休業していました。

運営する名古屋交通開発機構の発表によると、リニューアルオープンは2026年9月4日(金)の予定です。
「Daily Good+(デイリーグッドプラス)」を開発コンセプトに、飲食・物販・サービスの全17店舗が出店予定とされています。
手羽先の「風来坊」、ひつまぶしの「まるや本店」といった名古屋めしの人気店に加え、東海初出店となるつけめん専門店なども名を連ねています。
新しいロゴは名古屋市のシンボル「丸八」から着想を得た八角形のデザインで、メインカラーの黄色は、太陽の輝きをイメージするとともに、かつての名古屋市営地下鉄車両のカラーを想起させる色とされています。
※本記事は2026年8月時点の情報です。
最新情報は公式サイトでご確認ください。

サカエチカ|栄で買い物するならまずここ
開業:1969年11月延べ面積:約13,887㎡場所:広小路通の地下強み:百貨店との接続

名古屋のメインストリート・広小路通の地下

サカエチカは1969年11月に開業した、名古屋のメインストリートである広小路通の地下に広がる地下街です。
地下鉄東山線・名城線の栄駅、名鉄瀬戸線の栄町駅が最寄りとなります。
1日あたり約10万人が通行する、栄エリアの地下の大動脈です。

百貨店・商業ビルとの接続が最大の強み

サカエチカは名古屋三越・スカイルなど、栄の主要商業施設と地下で直接つながっています。
さらに森の地下街を経由して、東山線の北側にあるセントラルパーク地下街とも接続しており、栄地区の地下街全体が一体化した構造になっています。
名駅の地下街が「交通の結節点」だとすれば、栄の地下街は「買い物の結節点」といえるでしょう。
さらに2026年6月には、複合施設「HAERA(ザ・ランドマーク名古屋栄)」との連絡通路が開通し、栄の地下ネットワークはさらに広がっています。

待ち合わせスポット「大同特殊鋼 Phenix スクエア」

サカエチカの中央部には「大同特殊鋼 Phenix スクエア」と呼ばれるスペースがあり、栄の待ち合わせ場所として親しまれています。
かつては噴水とオブジェがサカエチカのシンボルでしたが、現在は4本の柱にLEDパネルが設置された新しいシンボルに生まれ変わりました。
また、Phenix スクエアから東山線栄駅方面へ向かう北階段には、全国の地下街で初めて導入されたという「斜行エレベーター」があります。
ベビーカーや車椅子での移動にも配慮された設備です。
栄駅周辺は複数の路線と商業施設が集まるため人通りも多く、こうしたバリアフリー設備の有無は、お子さま連れやご高齢の方にとって実用面で大きな意味を持ちます。

セントラルパーク|栄から久屋大通まで地下でつながる
開業:1978年11月延べ面積:約56,624㎡(市2017年資料)場所:久屋大通の地下強み:栄〜久屋大通の地下移動

久屋大通公園の真下に広がる市内最大の地下街

セントラルパーク地下街は1978年11月に開業した、久屋大通の地下に南北へ細長く伸びる地下街です。
名古屋市の2017年時点の資料では延べ面積約56,624㎡(うち駐車場約24,441㎡、店舗約10,369㎡)とされ、市内の地下街の中で最大規模です。
なお、現在のセントラルパーク公式サイトでも掲載ページによって面積表記が異なるため、本記事の地下街同士の比較では名古屋市の同一調査資料を基準としています。

位置としては、Hisaya-odori Park(久屋大通公園)や中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)の地下にあたります。
1989年に地下鉄桜通線が開通して久屋大通駅が開設されたことで、栄駅と久屋大通駅を結ぶ形となりました。
名鉄栄町駅とも直結しており、栄エリアの南北移動を支える存在です。

落ち着いた雰囲気にリニューアル

セントラルパーク地下街は、ナチュラルテイストに統一された落ち着いた雰囲気の空間にリニューアルされています。
ファッション・グルメ系の店舗が多く並び、栄で買い物や食事を楽しむ際の選択肢として定着しています。
森の地下街の一部である「栄北地下街」ともつながっているため、サカエチカ方面へも地下のまま移動できます。

名古屋の夏・冬に強い移動ルート

名古屋の夏は全国的に見ても厳しい暑さになる日が多く、久屋大通公園を地上で歩くのは体力を消耗します。
セントラルパーク地下街を使えば、栄から久屋大通まで空調の効いた空間を移動できるため、真夏・真冬・雨天時には特に重宝します。
栄エリアで働く方や暮らす方にとって、地下街は季節を問わず快適に移動できるルートとして日常的に活用されています。
久屋大通公園は2020年に「Hisaya-odori Park」としてリニューアルされ、地上も魅力的な空間になりました。
天候の良い日は地上の公園を、悪天候の日は地下街を——というように、その日の状況に応じて使い分けられるのもこのエリアの強みです。

伏見地下街|長者町繊維街が生んだ昭和レトロな空間
開業:1957年11月延べ面積:約2,712㎡運営:伏見地下街協同組合強み:昭和レトロな雰囲気

「長者町地下街」として1957年に誕生

伏見地下街は1957年11月に開業した地下街です。
サンロード(同年3月)、キタチカ(同年7月)に続く、名古屋でも初期の地下街のひとつにあたります。
もともとは「長者町地下街」という名称で、地上に広がる長者町繊維街との関係の中で生まれました。

長者町は戦後、繊維問屋街として大きく発展したエリアです。
伏見地下街も当初は繊維関連の商いと結びついた性格を持っていたとされています。
現在も伏見地下街協同組合によって運営されており、大手デベロッパーが管理する他の地下街とは成り立ちが異なります。

名駅・栄とはまったく違う雰囲気

延べ面積約2,712㎡と、名駅・栄の地下街と比べるとかなり小規模です。
広々とした通路に大型店舗が並ぶ名駅・栄の地下街とは異なり、細長い通路に小さな店舗が連なる構造になっています。
この「昭和の雰囲気がそのまま残っている」点こそが、伏見地下街最大の個性です。

地下鉄東山線・鶴舞線の伏見駅から直接アクセスできます。
効率よく買い物をする場所というより、レトロな空気感を楽しみに訪れる方が多い地下街です。
名古屋の地下街の歴史を体感したい方には、ぜひ足を運んでいただきたい場所といえます。
近年は長者町エリア全体でアートイベントなども開催されており、地上とあわせて散策すると一層楽しめます。

目的別・行くべき地下街 早見表

ここまで各地下街の特徴を見てきましたが、実際に「どこへ行けばいいか」を目的別に整理します。

目的 おすすめの地下街
名古屋めしを食べたいエスカ(新幹線口直近)
名鉄・近鉄・地下鉄を乗り換えるサンロード
名駅から東へ地下で移動ユニモール(国際センター方面)
栄の百貨店で買い物サカエチカ(三越・スカイル接続)
栄〜久屋大通を移動セントラルパーク
昭和レトロを味わう伏見地下街
お土産を買うエスカ(新幹線利用時)

シーン別のおすすめ

観光や出張で名古屋を訪れた方は、まずエスカを目指すと分かりやすいでしょう。
名古屋めしもお土産も一箇所でそろい、新幹線口から最も近いためです。

名古屋で暮らす方の日常使いなら、サンロード・ユニモール・サカエチカが中心になります。
通勤・通学の動線上にあり、日々の買い物や食事に使いやすい構成です。

雨の日や猛暑日には、名駅・栄それぞれの地下ネットワーク全体が活きてきます。
お子さま連れの場合は、サカエチカの斜行エレベーターのようにベビーカーでも移動しやすい設備がある地下街を選ぶと安心です。
また、地下街内部は比較的平坦な区間が多い一方、駅や別の地下街との接続では階段や段差がある場所もあります。
車椅子やベビーカーを利用される場合は、事前にバリアフリールートを確認しておくと安心です。

なぜ名駅の地下は「迷宮」と呼ばれる?迷わないコツ

名古屋市の公式観光サイトでも「地下迷宮」と表現されるほど、名駅の地下は複雑だといわれます。
しかし「複雑だから」で片付けてしまうと、いつまでも迷ったままです。
迷いやすい理由を分解すると、対策が見えてきます。

迷いやすい5つの理由

  • ✓地下街ごとに名称・管理者が異なり、境目が分かりにくい
  • ✓駅やビルの地下階と地下街が連続していて、どこからが地下街か分からない
  • ✓出口番号が複数系統あり、番号だけでは位置が特定しづらい
  • ✓JR・名鉄・近鉄・地下鉄と複数の鉄道が集中している
  • ✓再開発により通路が変わることがある(2026年の名駅もその例)

迷わないコツは「地下街名」で覚えないこと

実は、地下街の名前をすべて覚える必要はありません。
おすすめは「目的地の方角+接続する建物」で覚える方法です。

具体的には、新幹線側に用があるならエスカ、桜通を東へ向かうならユニモール、名鉄・近鉄に乗るならサンロードという整理です。
栄であれば、百貨店で買い物ならサカエチカ、久屋大通方面ならセントラルパークと覚えます。
「どの地下街を通るか」ではなく「どちらの方角へ出たいか」で考えると、格段に迷いにくくなります。
もう一つのコツは、迷ったら一度地上に出てしまうことです。
地下で方向感覚を失った場合、地上のビルや道路を目印にしたほうが早く現在地を把握できます。

なお、名古屋市は地下街全体案内図をPDFで公開しています。
名古屋駅地区・栄地区それぞれの地下空間の地図が確認できるので、事前に目を通しておくのも有効です。
スマートフォンに保存しておけば、地下で電波が届きにくい場所でも確認できます。
ただし公開されている案内図は名古屋駅地区が2024年6月現在、栄地区が2024年9月現在のものです。
名駅地区は再開発による通路変更が続いているため、実際の移動時は現地案内や各施設の最新情報もあわせてご確認ください。

不動産目線|地下街が近い街は暮らしやすい?

ここからは、不動産の仲介という立場から見た地下街の価値についてお伝えします。
物件をお探しの方は「駅まで徒歩何分か」を重視されますが、名駅・栄エリアではもう一つ見ておきたい視点があります。

「駅まで徒歩○分」より「地下入口まで徒歩○分」

例えば「駅徒歩8分」の物件でも、地下街の入口まで3分で着けるなら、雨に濡れる区間は実質3分だけです。
逆に「駅徒歩5分」でも、その5分がすべて地上であれば、雨の日は毎日傘が必要になります。
名駅・栄エリアの物件を検討する際は、地下ネットワークへの接続点までの距離も確認しておくと、実際の暮らしやすさがより正確に判断できます。

夏の暑さ・冬の寒さを避けられる

名古屋の夏の暑さは全国的にも知られています。
地下街を経由できるルートがあれば、真夏の通勤でも空調の効いた空間を通って移動できます。
冬の寒さや強風の日も同様で、季節を問わず快適に移動できるという点は、日々積み重なると大きな差になります。
特に小さなお子さま連れやご高齢の方にとっては、体力の消耗を抑えられる意味も持ちます。

地下街には生活サービスもそろっている

地下街は飲食店やファッション店だけではありません。
ドラッグストア、クリーニング、ATM、日用品店など、日常的に使う生活サービスもそろっています。
通勤の行き帰りに用事を済ませられるため、地下街は「通路」であると同時に「第二の生活動線」としても機能します。
また、地下街の多くは20時前後まで営業しているため、仕事帰りに立ち寄れる点も日常使いには重要です。
ただし営業時間は店舗ごとに異なるため、よく使う店については事前に確認しておくとよいでしょう。

当社ではこれまで、名古屋市内の主要スーパーや名古屋のドラッグストアチェーンについてもご紹介してきました。
地上の店舗とあわせて地下街の生活サービスも視野に入れると、その街での暮らし方がより具体的にイメージできるはずです。

よくある質問

Q. 名古屋で一番大きい地下街はどこですか?

A. 名古屋市の2017年時点の公表資料では、延べ面積で見るとセントラルパーク地下街が約56,624㎡と最大です。
ただしこの数字には駐車場面積が含まれており、店舗面積で比較すると約10,369㎡となります。
なお面積は調査時点や集計範囲によって数字が異なり、施設の公式サイト内でも掲載ページによって表記が異なる場合があります。
本記事では地下街同士を比較するため、名古屋市の同一調査資料を基準としています。

Q. 日本で一番古い地下街は名古屋にあるのですか?

A. サンロードは「日本最古の本格的地下街」として広く紹介されています。
1957年3月18日の開業で、地下鉄東山線の開通よりも早いタイミングでした。
ただし「地下街」の定義は法令や資料によって異なるため、何をもって最古とするかは前提によって変わる点にご注意ください。

Q. 名古屋駅で名古屋めしを食べるならどこですか?

A. エスカがおすすめです。
みそかつ・味噌煮込みうどん・きしめん・名古屋コーチンなど、名古屋めしの飲食店が集まっています。
新幹線口から最も近い商業施設のため、旅行や出張の行き帰りにも立ち寄りやすい立地です。

Q. 雨に濡れずに名古屋駅から国際センターまで行けますか?

A. ユニモールを経由すれば、地下通路で移動できます。
1989年の地下鉄桜通線開通により、名古屋駅と国際センター駅が地下でつながりました。

Q. 栄駅と久屋大通駅は地下でつながっていますか?

A. セントラルパーク地下街を経由してつながっています。
さらに森の地下街を経由すれば、サカエチカ方面へも地下のまま移動できます。

Q. 伏見地下街は駅から直接行けますか?

A. 地下鉄東山線・鶴舞線の伏見駅から直接アクセスできます。
延べ面積約2,712㎡と小規模ですが、昭和の雰囲気が残る個性的な地下街です。

Q. メイチカは今も営業していますか?

A. 2026年8月時点では休業中です。
リニア中央新幹線の開業を見据えた名古屋駅前広場の再整備にあわせ、2023年3月31日から一時休業していました。
運営会社の発表によると、2026年9月4日(金)にリニューアルオープンする予定です。

まとめ|地下街は「観光」と「暮らし」の両方を支えている

名古屋の地下街は約17万㎡と、東京・大阪に次ぐ規模を持っています。
1957年のサンロード開業から始まり、地下鉄整備・車社会の到来・防災方針の転換という時代の流れの中で、現在の姿が形づくられてきました。

名駅は交通の結節点、栄は買い物の結節点、伏見は昭和の面影を残す空間——それぞれに異なる役割と個性があります。
「地下街名」ではなく「どの方角へ出たいか」で覚えれば、迷宮と呼ばれる名駅の地下も歩きやすくなります。

そして地下街は、観光客のための施設であると同時に、名古屋で暮らす人にとっての日常の移動インフラでもあります。
雨の日も猛暑日も快適に移動できる地下ネットワークの存在は、名駅・栄エリアの住まいを検討するうえで見逃せない要素です。
「地下入口まで何分か」という視点を持つと、物件選びの精度が一段上がります。
名駅・栄エリアの住まい探しについてのご相談も、愛知中央不動産では承っております。
地下街の使い勝手を含めた周辺環境について、仲介の現場で得た情報をもとに具体的にお伝えできます。

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「雨に濡れずに通勤したい」「地下街が使える立地に住みたい」
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