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特定空き家の指定を避けたい方必見?指定後のリスクと売却のポイントを解説

売却ブログ

橋本 侑弥

筆者 橋本 侑弥

不動産キャリア15年

不動産業界歴15年。賃貸仲介を中心に、市場データ分析と広告戦略を強みとしてきました。名古屋市内の複数エリアで現場経験があり、地域の生活情報にも精通。最新のマーケティング手法を活かした客付け・売却提案を得意とします。名古屋市東区出身、昭和区在住。

空き家を長く放置していると、特定空き家に指定されるのではと不安に感じていませんか。
しかし、どのような状態になると指定の対象となり、指定されるとどうなるのかを正しく知っている人は多くありません。
特に、固定資産税などの負担増や、行政からの指導・命令、最終的な代執行といったリスクは、事前に理解しておくことが重要です。
この記事では、特定空き家に指定される条件や手続きの流れ、指定によって生じる主なリスクを整理しながら、指定を避けるための管理方法や売却などの対策までを分かりやすく解説します。
空き家を安全かつ有利に活用したい方は、まず全体像をつかむところから始めていきましょう。

「特定空き家」に指定される条件と流れ

まず、「空家等対策の推進に関する特別措置法」では、「空家等」は使用されていない建築物とその敷地を指し、国や地方公共団体が所有・管理するものは除かれます。
そのうち、倒壊の危険や衛生面の悪化、著しい景観の悪化など、周辺の生活環境に深刻な悪影響を及ぼすものが「特定空家等」とされています。
さらに改正により、放置すれば将来「特定空家等」になりかねない状態の空き家が「管理不全空家等」として位置付けられました。
このように、同じ空き家でも、管理状況や周囲への影響の度合いによって段階的に区分されている点が重要です。

次に、「特定空家等」に指定されるまでの一般的な流れを整理します。
市町村は、空き家の実態調査を行い、危険度や地域への影響を確認したうえで、所有者等に対し、まず助言や指導という比較的穏やかな方法で改善を促します。
それでも改善が見られず、状態が悪化していると判断されると、「管理不全空家等」や「特定空家等」に該当するかどうかが検討され、必要に応じて勧告や命令など、より厳しい措置へと進みます。
この過程で、自治体は国土交通省のガイドラインを参考に、倒壊や衛生、景観などの観点から総合的に判断していきます。

空き家所有者としては、自分の物件が「管理不全空家等」や「特定空家等」の候補となっていないかを、早めに確認しておくことが大切です。
具体的には、屋根や外壁の破損、塀や門扉のぐらつき、雑草や樹木の繁茂、害虫・悪臭の発生などが放置されていないかを点検することが重要なチェックポイントになります。
また、自治体から調査や改善に関する文書が届いているにもかかわらず対応していない場合は、「管理不全空家等」や「特定空家等」への指定リスクが高まるおそれがあります。
こうした状態に心当たりがある場合は、早急に現状を把握し、必要な管理や修繕に着手することが、指定を避けるうえで有効です。

区分 主な状態 所有者の注意点
空家等 未使用だが概ね良好 定期的な点検・清掃
管理不全空家等 放置すれば危険増大 自治体指導への速やかな対応
特定空家等 既に周辺へ著しい悪影響 勧告・命令前の早期是正

特定空き家に指定されると生じる主なリスク

特定空家等に指定されると、まず助言・指導に続き、空家等対策特措法に基づく勧告や命令の手続きが始まります。
それでも必要な措置がとられない場合、市町村が所有者に代わって解体などを行う行政代執行が可能になり、その費用は原則として所有者に請求されます。
代執行費用は高額になることも多く、一括での支払いが難しい場合は、滞納によって延滞金や差押えに発展するおそれもあります。
このように、特定空き家の指定は、放置すればするほど所有者の経済的負担と法的リスクを大きくする手続きだといえます。

次に大きいのが税負担の増加です。
一般的な住宅用地には、固定資産税・都市計画税の課税標準を軽減する住宅用地特例が適用されますが、特定空家等として勧告を受けた土地は、この特例の対象から外れる運用が進められています。
国土交通省や総務省の資料では、小規模住宅用地であれば固定資産税の課税標準が最大で1/6まで軽減されると整理されており、特例解除により土地の税額が数倍に増える可能性があります。
勧告を受けると翌年度以降の税額に影響するため、指定前の段階から税負担の増加も見据えて対応を検討しておくことが重要です。

さらに、特定空き家の放置は、近隣とのトラブルや損害賠償のリスクにもつながります。
建物の倒壊や屋根材・外壁の落下、敷地内の樹木の倒木などにより、第三者がけがをしたり、隣地の建物や車両に被害が出た場合、所有者が民法上の損害賠償責任を問われる可能性があります。
また、長年管理を怠るうちに相続人が増えたり所在が分からなくなると、所有者不明土地問題として扱われ、行政による手続きや売却の調整が一層複雑になります。
このような法的・社会的な不利益を避けるためにも、指定される前から早めの管理や活用方針の検討が欠かせません。

リスクの種類 主な内容 所有者への影響
行政手続き・費用負担 勧告・命令・代執行による解体費用負担 高額費用の請求・滞納時の差押えリスク
税負担の増加 住宅用地特例の解除による税額上昇 固定資産税・都市計画税の数倍負担
法的・社会的な不利益 近隣トラブル・損害賠償・所有者不明化 賠償責任・手続きの長期化と資産価値低下

「指定される前」にできる空き家管理とリスク回避策

空家等対策特別措置法では、適切に管理されていない空き家が「管理不全空家等」とされ、そのまま放置すれば「特定空家等」に移行し得るとされています。
この段階に至る前に、所有者が日常的な管理を行うことが、指定回避のために極めて重要です。
具体的には、建物の損傷部分の補修や、屋根・外壁・塀などの劣化状況の点検、敷地内のごみや倒壊しそうな物品の整理などが基本となります。
さらに、国土交通省が示すガイドラインでも、こうした日常管理の徹底が、管理不全空家等や特定空家等の発生抑制に資するとされています。

あわせて、庭木や雑草の放置も、周辺環境への悪影響として重視されるポイントです。
枝が道路や隣地にはみ出して通行を妨げたり、越境した枝木が隣地建物を傷つけたりすると、近隣トラブルや損害賠償につながるおそれがあります。
そのため、定期的な草刈りや立木の剪定を行い、見通しのよい状態を保つことが大切です。
外から見て明らかに放置されていると分かる状態は、自治体による管理不全空家等の判断材料にもなり得るため、外観の維持を意識した管理を心掛ける必要があります。

また、自治体から空家等に関する書類や、管理状況の確認に関する通知が届いた場合は、そのまま放置せず、内容をよく確認したうえで、期限内に必ず回答することが重要です。
改正空家法では、放置すれば特定空家等となるおそれがあるものを管理不全空家等として位置付け、市町村長が指導・勧告等を行う仕組みが整備されています。
この段階で所有者が連絡を取り、改善計画や今後の管理方法を相談すれば、より重い勧告や命令に進むことを避けやすくなります。
通知文書の専門的な内容が分かりにくい場合は、早めに相談窓口に問い合わせ、必要な対応を確認しておくと安心です。

管理の場面 具体的な対策 特定空き家回避への効果
建物の安全確保 屋根・外壁・塀の破損点検 倒壊や落下物事故の予防
敷地内の環境整備 雑草除去・立木剪定の実施 景観悪化や害虫発生の抑制
行政からの通知対応 書類確認と期限内の連絡 管理不全空家等への移行防止

特定空き家指定を避けるための売却・利活用の選択肢

老朽化が進む前に空き家を売却することで、買主が見つかりやすく、売却価格の面でも有利になりやすいとされています。
一方で、特定空家等や管理不全空家等に該当し、自治体からの勧告を受けた場合には、税負担が増えるなど条件が厳しくなり、売却のハードルが上がるおそれがあります。
また、建物の傷みが進むと、解体費用や修繕費用がかさみ、買主側の負担も大きくなるため、取引そのものが難しくなるケースもあります。
このように、指定前と指定後では、売却のしやすさや費用負担に大きな差が生じる可能性がある点を、早めに意識しておくことが大切です。

空き家を売却する際には、建物をそのまま売る方法と、更地にして売る方法が一般的な選択肢になります。
建物を解体して更地にすると、買主が新たな建物を建てやすくなるため、売却の需要は高まりやすい一方で、解体費用は所有者の負担となります。
また、更地にすると住宅用地特例の対象外となり、固定資産税の負担が増加することがあるため、税負担と売却のしやすさの両面を比較検討することが重要です。
一部の老朽箇所のみを修繕して安全性や見た目を改善し、そのうえで売却する方法もあり、修繕費用と売却価格のバランスを見ながら判断する必要があります。

特定空家等や管理不全空家等として勧告を受けると、住宅用地特例が解除され、土地の固定資産税額が高くなる場合があるため、指定前の段階で売却や利活用を検討することが望ましいとされています。
具体的には、早期売却によって管理負担と将来の解体費用・税負担の増加を避ける選択肢のほか、賃貸として活用し、定期的な管理と収入の確保を図る方法もあります。
また、用途変更の規制緩和により、空き家を賃貸住宅や福祉施設などに転用しやすくなっているケースもあるため、建物の状態や立地、必要な改修費用を踏まえて、売却と賃貸のどちらが適しているか検討することが大切です。
いずれの方法を選ぶ場合でも、特定空き家等に指定される前に方針を決め、計画的に行動することが、リスクを抑えるうえで重要な判断基準となります。

選択肢 主なメリット 注意すべき点
老朽化前の早期売却 買主が見つかりやすい 売却時期の見極め重要
解体して更地売却 活用方法の自由度向上 解体費用と税負担増加
賃貸などで利活用 賃料収入と管理継続 改修費用と管理体制

まとめ

特定空き家に指定されると、税負担の増加や行政指導、最終的には強制的な解体と費用請求といった大きなリスクが生じます。
しかし、草木の手入れや修繕、自治体からの通知への早めの対応、売却や賃貸などの利活用を検討することで、リスクを減らすことは十分可能です。
当社では、現状の確認から管理方法、売却や活用のご相談まで、空き家所有者様の状況に合わせて丁寧にサポートいたします。
「うちも特定空き家になるかも」と不安を感じた段階で、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。


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